今日は4月29日。
「昭和の日」というのか。
平成も22年ともなれば、昭和もいつしか遠ざかってゆく。
バイヤーも「昭和人」であることを、このごろ実感することが多い。
実際には「昭和」が遠ざかっているのに、
「平成」のいまの世を、
「昭和」の眼差しで、眺めているところがあって、
「いま」に歩調を合わせる事をしないので、
「世捨て人」とさえ言われているのだ。
まず、新聞やTVはあまり見ない。
まあ、見るのは競馬予想と競馬中継ぐらいなものだ。
それで、気味の悪い新聞やTVを見て、
いちいち気持ち悪い思いをするよりも、
いまではWWWのネットもあるし、
やめた方がいいと思ったのだ。
そのほうが、酒もうまいというのはムリなこじ付けだけど、
まったく、それでケッコウで、まったく、ノープロブレムだった。
しかし何故、気味の悪いとか言い切るのか。
それは、モノの出自とか、じぶんの立つ位置とかを、
あらかじめ棚に上げた、倒錯した気味悪さに、寄り添う事が出来ないからだ。
「歩調」をあわせることが出来ないとは、
そのテンポやリズムにもついてゆけない。
自分の暮らしとはあまり関係のない、どうでもよい事が多すぎる。
・・・情報の過多は、バーチャルと現実とのスキマを生んで空洞化をもたらす。
それが、いまの心境だからしょうがない。
ここはむしろ、つんぼ桟敷のほうが、
「知らぬがホトケ」という島国の知恵でもあるのである。
それで、「昭和」から「平成」への転換は、
空白の10年なんていうものではなく、
さらに沈みゆくこの国のキビシイ現実なのであろう。
しかし、それでも、ここはゴクラクのような恵まれた風土の島なのだ。
そうして人は何時でも何処でも、
人知を超えた気候変動をも凌いで生きてきた。
そんな世の中を暗示するように、
近年の気候は、季節の転換も、微妙にずれはじめて、
春だというのに、
しごく当然のように寒気が居座って、
きょうのとかち地方は、朝から雪なのである。
#■TOKACHI