MENU

■モルトの旅=支笏湖 


                                     ■SHIKOTSU LAKE 2009 9/3

千歳から森の中を通って支笏湖へ向かう道は、バイヤーが好きな道である。
道の出入り口付近には、必ずパトカーが取締りをしているので、
速度制限を守ってのんびりと走っていると、ああ、やっぱりパトカーはいた。

それで、支笏湖のキャンプ場へ着くと、
足元から拡がる湖面は、あくまでも澄んでいて、
――ああ、やっぱり支笏湖だ。
とそれだけで、満足する。

支笏湖の面積は琵琶湖のおよそ9分の一だそうだけれど、
水深が363mもあるので、その貯水量は琵琶湖の3/4にもあたるのだという。
4万年前の火山噴火で出現したカルデラ湖は、
恵庭岳・樽前山・風不死岳等の深い原生林に囲まれて、
支笏湖が水質日本一という調査結果も、
その基準は詳しくは知らないけれど、
周囲の環境と、足元の湖面を見渡せば、一目瞭然納得が行く。
ここは、そしてこの水は、ニッポン列島の宝なのだろう。
ヘンな施設が張り付かないのも周囲の見識であろう。

十勝にも、然別湖やオンネトーという瀟洒な美しい湖はあるが、
他のコンクリートダム湖ばかり見慣れていると、
やはり「自然」は、とんでもなく美しいと再認識させられる。
それが支笏湖なのだ。

その支笏湖畔のキャンプ場も、夏の賑わいが去り、
遠くで、ポツリポツリとテントを張る家族連れの、
子供たちの笑い声も、
風景の中で、記憶の中の点景とかさなるようで、むしろ心地がよい。

――やっぱり泊まる事にしよう。
そう、キャンプ場の管理人さんに伝えて・・・、

そうと決めたら、まずワンショット。
ほんとうは、この風景を独り占めしながら、
モルトウイスキーを味わってみたかったのだ。

ここで味わうモルトは・・・、
Dalwhinnieなんかがいいのではないかい。
と想像して、遠路わざわざやって来たのだ。

#■MALT WHISKY

この記事を書いた人

前の記事
次の記事