・・・年の瀬を控えて、
写真ファイルにこんなものが出てきた・・・。
そういえば、このモルトのスペシャルバージョンを入手して、
モルトグラス君や何人かで、
ささやかな内輪のクリスマスを、CLUBでひらいたな・・・・。
そうか、このボトルは、大陸横断鉄道開通の年か・・・。
――うーん、貴重な代物だ。
そうか、このボトルは、ヒコーキの航路が開かれた年の物か・・・。
――うーん、貴重な代物だ。
そうか、このボトルこそ、あのT型フォードが発売された記念すべき年の物か・・・。
――ウーン、なんだこりゃ。
そうか、このボトルこそ、あのタイタニックが就航した年の物か・・・・。
――ウーン、何か解るか。
――さっぱりワカラン。
そんな具合に、話題性抜群の、貴重なレプリカボトルを、
楽しんだわけですが、
しかし、
しかし・・・・、
しかし・・・・・・・、
外箱の話題性とは別に、
肝心の、ボトルの中身に関して、
まったく何だか実感が湧かない。
ピンと来るものが無い・・・。
それは、我々バイヤーが、まだまったくの未熟者で、
その昔々の、レシピとかを味わう域に達していなかったのでしょう・・・。
・・・と、45歩くらい譲って、何とかその場を、クリアしたのでしたが、
なんだかバイヤーとしては、お互いにどうも、
割り切れない年の瀬を過ごしたわけです。
これこそ、まさに、
パッケージとうたい文句に、引かれた貴重な体験として、
ココロに深く、刻まれた、記念すべき、
バイヤーの「失敗作」なのでした。
自らの「未熟」を棚に上げて、
それをナゼ「失敗作」と断言するのか。
それは以後、末永く、CLUBの棚に、
お供え物のように、このボトルが鎮座して、
このボトルをリクエストする会員は誰一人現れず、
やがてCLUBの伝説となる、「不動の三大モルト」、
「★スペイバーン」とか「★・・・・」とかの、
仲間入りをしたからなのです。
ほんとうに、
味覚は保守的に出来ていて、
なかなか一筋縄ではゆかないものなのですね・・・。
・・・このシリーズ。そういえば、5年位経っても、
空港の免税店の店先でいい値段して、見かけたな。
そのたびに、「クスッ」とひとりで苦笑いしていたバイヤーなのです・・・。
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