よく見かけるトマーチン12年は、丸瓶で黒いラベルのだと思うのですが、これは、アンチコリーと同じ瓶で赤いラベルのトマーチン12年です。 とある大阪・梅田のバーで、「トマーチンは決して嫌いじゃないんだけど、オフィシャルの12年は水っぽすぎる」と話してたら、マスターが奥の棚からゴソゴソとこの瓶を出して、グラスに注いでくれました。
よく見かける丸瓶で黒ラベルのトマーチン12年よりもコクのあるしっかりした味わいがします。度数が43%と、丸瓶で黒ラベルの40%より高いからだけでなく、シェリーの味とナッツな感じ、スパイシーさがしっかり出ているからです。
トマーチン 12年 43%(北米向け)
TOMATIN 12 Years old
【色】 薄い黄金色。
【香り】 麦芽の甘さと青りんごと梨(幸水)が渾然一体。わずかにシナモン。
【味】 ピーティさが口の中に広がると同時に、シェリーとナッツっぽさが感じられる。
【ボティ】 ミディアム。コクがある。
【フィニッシュ】 甘さとジンジャー様の暖かさが長く続く。
(特記) スクリュー・キャップ
くだんのマスター曰く、東京では、この角々した瓶の赤ラベルのほうが一般的らしいとか…私は、東京のバーには行った事がないので真偽のほどは分かりませんが、ただ、このボトルを見つけて買ったのは、東京のリカーショップでした。
そのリカーショップでは「このボトルは北米向け」と説明が添えられていました。
瓶の形状といい、パッケージングといい、オフィシャル物であることは間違いなさそうです。瓶の裏には、米国内で販売されているお酒に書かれてある飲酒に関する【政府からの警告文】が、後から貼ったシールではなくラベル自身に印刷されているので、北米向けであることもほぼ間違いないでしょう。バーコードの国コードも”08”で、アメリカ合衆国/カナダであることを意味しています。米国への輸入者名としては、INTERCONTINENTAL PACKAGING CO., というミネソタ州にある会社名がラベルに印刷されています。
このボトル、結構うまいので、日本向けでないことに対してくやしさみたいなのをちょっぴり感じますが、丸瓶で黒ラベルのトマーチン12年に水っぽさや物足りなさを感じるかたは、これを見つけたら(東京のバーに行ったら?)ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
#モルト