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THE GLENLIVET MALT DINNER

11月24日大阪で開催された THE GLENLIVET MALT DINNER に行ってきました。

これは、「ザ・グレンリベット コニサー・クラブ」というグレンリベットの愛飲家が集まるクラブのイベントで、マスター・ディスティラーのジム・クライル氏と共に、5種類のグレンリベットとそれに合わせた料理を楽しむパーティーでした。ちなみに、「ザ・グレンリベット コニサー・クラブ」は、Webで登録さえすればグレンリベットの愛飲家でなくても成人であれば誰でも入れます(笑)。

パーティーが始まって、まず最初はグレンリベットのプロモーションビデオが流されました。蒸留所のまわりの景色がふんだんに盛り込まれた、グレンリベットの歴史の紹介で、なかなか見応えのあるビデオでした。

その後、ジム・クライル氏が登場し、蒸留所や製品のプレゼン。ジム・クライル氏の話を聞くのは初めてだったのですが、面白みには欠けるといいますか、非常に実直な説明でした。ま、ディスティラーに話芸は必要ないですからね。ただ、グレンリベットに対する誇りと自信はひしひしと伝わってきました。

そして、いよいよ、テイスティングと料理です。

ひとつめは、12年のソーダ割り。
出された料理は、オードブルとサラダ。
「ソーダ割りにしたのは、日本のスタッフの考え」とのことでしたが、喉が渇いていたせいもあってか、これが結構美味しかったりしました。

ふたつめは、15年 フレンチオークのワンロック。
料理は、スモークサーモンとニシンのマリネ、クラブハウスサンドイッチ。
ワンロックは、グレンリベットが勧めている飲み方(たぶん、日本でだけ)で、ロックグラスで氷を1個だけ入れる飲み方です。正直なところ、15年フレンチオークは、ストレートで飲んだほうが美味しいです。フレンチオークの華やかさが感じられず、こもったような印象になってしまいます。

みっつめは、ナデューラの、これもワンロック。
料理は、鮭と蛤の白ワイン蒸しと、魚介のポアレ。
ナデューラはパンチがあるというか、パワフルです。それは、ワンロックにしても変わらず。うまいです。ただ、魚介類と合わすと、ちょっと魚臭さが強くなるような。。。
このときのグラスには THE GLENLIVET の文字が入っていて、結構重みのあるどっしりとしたロックグラスでした。私はこのグラスが気に入ったのですが…ペルノ・リカールの方がもしもこの記事を読まれていたらお願いです。このグラス、もらえないでしょうか?

よっつめは、XXV(25年)のストレート。
料理は、豚ロースの網焼きとシャリアピンステーキ。
XXVは、22、3年間トラディショナルな樽で熟成させたあと、ファーストフィルのシェリー樽で熟成させたとのこと。こてこてのシェリー樽熟成では決してないですが、やはり、シェリー樽の特徴が色濃く出ています。かなり美味しいですが、食中酒ではないと思います。食後に、シガーと合わせて楽しみたい感じです。
ところで、このXXVの説明のときに、ジム・クライル氏は、最初の22、3年間の熟成をただ単に “in traditional casks” と言ってたのですが、通訳の方は「伝統的なシェリー樽やバーボン樽で」と説明されてました…ほんと?

そして、最後は、1964ビンテージのストレート。
デザートが出されましたが、私は遠慮しておきました。
これまで4種類は、同じモルトでだんだんと熟成年数が増えていっているという感じだったのですが、このセラー・コレクション第5弾である1964はまったくの別物。劇的に美味しい。この時点で、お替りをしたのもあったので 6、7杯飲んでいて酔いも回ってきてたし鼻も舌も鈍くなっていたのに、一瞬パッと目が覚めたようでした。とても心地よい、いい気持にさせてくれるモルトでした。もう一度、鼻と舌がフレッシュなときに、じっくり味わってみたいです。


ところで、このパーティーに、バサラのSさんも来られていたのですが、ジム・クライル氏の方から歩み寄って握手をされていました。さすが、ベスト・ブランド・アンバサダーです。

それと、このパーティーで少しだけ嫌な気分になったことがありました。それは、5種類のモルトがサーブされるごとにジム・クライル氏がそのモルトの説明をしてくれたのですが、XXVや1964の頃になると、説明を聞かずに参加者のみなさんでお互いに談笑されてた方が多かったこと。「みんな、おしゃべりはやめてジム・クライル氏の話を聞こうよ」と思ってしまいましたとさ。

とは言っても、パーティー自体はとても素晴らしいものでした。参加は無料でしたが、あの料理だけで一人一葉ではきかないと思います。さすがグレンリベットは太っ腹といいますか、ペルノ・リカールさんが力を入れておられるのもよくわかりました。

ザ・グレンリベットのみなさんとペルノ・リカールさんには、「素敵なおもてなしをありがとう」と言いたいです。

…これからは、「とりビー」はやめて、まず一杯目は「リベット12年のソーダ割り」にしよっかな。

#モルト

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