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■TULIBARDINE 1973 /1975


タリバーディンはCLUBの棚でも、
地味な存在なので、
バイヤーとしては気になっていたのだ。

ちょうど、ベンリアック樽を飲み干す頃に、
これは珍しいと登場させた10年も、
インパクトの強い、長熟物のロングモーンやアイラ系の影で、
まるで存在感がなかった。

それで、もう一歩踏み込んだのが、
「1973」と「1975」だ。
これも、同時入荷の、
実にウマイ「グレンリベット30年」や「ブローラ」の
影に埋もれてしまったって今日に至る。

・・・実にスパイシーなインパクトに包まれて、
レモンのような、ワインのような複雑な香りが、
甘美な涼やかさのもとに拡がってゆく・・・。
――ピスタチオお代り。
なかなか、どうして、味わい深いのものがある・・・。

タリバーディンのような微妙なモルトと向き合うのは、
やはり今頃の季節、
それも、閑古鳥のCLUBカウンターとかが良いようである。

#■MALT WHISKY

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