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スコッチ文化研究所テイスティング会

昨日はスコッチ文化研究所の月例テイスティング会に参加してきた。左にあるのは、その時のテイスティングシートです。テイスティングしたアイテムは、The Whisky World vol.15の誌上テイスティングに載った内の5つとおまけが1つ、題して「The Whisky World vol.15の5アイテム+1」です。

No.1: Tomatin 1974-2006 32yo 44.2% OB 参考価格49,350円

トマーチンは、1986年に宝酒造が買収した蒸留所で、正規代理店は国分です。現在の設備は、ポットスチルが初溜、再溜ともに6基ずつで年間4ML程度の規模です。今回のボトルはTreasured Caskと銘打たれ日本向けにボトリングされたもので、Cask No.26828、Bottle No.30です。
色はゴールド、熟成年数から推測するとアメリカンホワイトオークのリメイド樽、ホッグスヘッドと思われるそうです。アロマは華やかでフルーティ、熟成感があります。奥に軽くピート、ミネラルも感じられます。しかし、もともと酒質が軽いせいかボディが薄く、余韻が短く感じられます。また加水すると酸味が際立ってきてバランスが崩れてしまうようです。当時のトマーチンの発酵槽は鋳鉄製で、それが酒質と関係あるかもしれないようです。(スコ文研式スコア:76点)
最初のアイテムなので、コメントや点数が辛くなりがちのような気もします。

No.2: Caol Ila Distiller”s Edition 1995 12yo 43% OB 参考価格5,980円(インポーター:ディアジオ)

Moscatelのシェリー樽を使ったDouble Maturedタイプです。
色は淡いゴールド、モスカテルの樽からくる色だが、せいぜい数か月だろう。
香りはピーティ・スモーキーだが、イチジクのような香りも感じる。奥に少し溶剤、もちっとした印象がある。ライトボディで軽い甘さと酸味、バランスがいい。フィニッシュで甘みが残る。(スコ文研式スコア:81点)
カリラとしては飲みやすくて、楽しめると思います。

No.3: Caol Ila 1996 10yo 46% Boisedale 参考価格6,235円

Boisedaleはロンドンにあるパブで、クラン・ドナルドの直系であるラナルド・マクドナルド氏が開いた店で、このカリラは店用にBBRが持つ樽からボトリングされたものである。Cask No.731、430本ボトリングされている。BBRの熟成庫にあったリフィルのホッグスヘッドであろう。
色は、薄い黄色。あまりピーティな香りが出てこない。若くてモルティ、フルーツ、酸味、塩っぽさが感じられる。軽い飲み口だが少し甘ったるい感じ、後味がピリッとしてドライ。まとまりがなくバランスが悪いようだ。(スコ文研式スコア:76点)
カリラ好きにはこちらの方がほっとする味だそうだが、私はどっちかというと苦手な方です。

No.4: Port Charlotte 5yo 46% Alchemist Symbol Series 参考価格:9,000円(インポーター:JIS)

ブルイックラディが稼働始めた2002年に蒸留されたもので、フェノール値40ppmである。オフィシャルはPC5に続いてPC6が出ている。
No.3のカリラに次いで淡い黄色、白ワインのイメージ。ピーティなんだが、シトラスやメントールも感じられる。粉っぽいところもある。これまでのアイテムと比較するとボディは厚めで、甘みもありフルーティだが、余韻は短く切れのある感じ。(スコ文研式スコア:82点)
5年ものとしてはオフィシャルのPC5より良いと思う。PC6はまだ飲んだことがないがどうなのだろう。

No.5: Port Ellen 1982-2006 24yo 59.4% Chieftain(Ian Macleod) 参考価格:26,800円(インポーター:SMS)

1983年に閉鎖された蒸留所であり、現在はモルトスターとして稼働している。Cask No.1519 バーボンのリメイド樽ホッグスヘッド、熟成期間は1982.5-2006.11。蒸留所の規模のカスクNoからするとかなり生産量は落ちていたと推測される。
色はゴールド、複雑な香りの中に、草や土っぽさがあり、ミネラルやフーゼルが感じられる。味わいは、ピーティでトフィーの甘さがあり、余韻が長い。スパイシーな後味に続いてカカオが感じられてくる。(スコ文研式スコア:85点)
この日のアイテムの中では断トツの味わいだろう。レアアイテムとしては良心的な値段だと思う。

No.6: Bowmore 16yo 53.1% OB 参考価格11,800円(インポーター:サントリー)

ポート樽(ポートパイプ)だけで熟成した限定品。
色は赤みがかったコハク色、オレンジにも見える。この色はもちろん樽によるものと推測される。
アロマはポート樽由来の香り、そして〇〇〇な香りがする。まあ、いい感じ。フレーバーは〇〇〇な香りで圧倒される。後は何も考えられない。(スコ文研式スコア:75点)

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