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BAR無路良より

札幌のBAR無路良さんのメールマガジンにおもしろい話が載ってましたので、マスターの了解を得て、転載します。

(以下メールマガジンより転載)
内地の桜の知らせを告げるニュースで、もうじき北海道も春爛漫。
象さんの鼻のような形をした普賢象という名の桜。
葉の下に咲く桜の花、まるで傘を差しているように見えるので、
この桜の名は「雨宿」。
長閑な春のお日和も、お得意様におかれましては、
益々ご活躍中の事とお喜び申し上げます。

バーで使う氷は、昔から板氷と決まっています。
透明感といい何といい、凛と凍っているのがいいのです。
ですから、バーテンダーの仕事に氷割りというのがあります。
特に季節の変わり目、冬から春へ、春から夏へ。
割る氷の大きさは、融ける量も見込み
だんだんと大きくなっていきます。
うちは、製氷機もないのでその板氷ですべてを賄います。
カクテルに使う氷、水割りの氷、オンザロックの氷、クラッシュドアイスの氷・・・・。

日頃の営業内容を考えて、いろいろな大きさの氷を作り分けます。
勿論、花の金曜日と平日では割る量も違うし、
景気の良くない日が続けば、割らない日すら出てきます。(悲しい)
この氷割り、割るときの音がうるさいのと、
あたりに小さな破片が飛び散るので、
営業中に割るのは、顰蹙ものです。
ほとんどのバーテンダーは、早く出勤をして
寡黙に一人氷割をするのですが、
上記のようなことを考え、来る日も来る日も毎日同じ事をします。
不思議です。
全く飽きないのです。
ところで、生涯現役ゴルファーを目指す、
あの杉原輝雄(71)さんが、つい先日告白されました。
もともと前立腺がんを患っていて、
ホルモン療法を続けながらトーナメントに出場していた。
それが転移して悪化しているらしい。
「そりゃ気分的には決してええもんやない。後何年ぐらい生きられるか。
でも、この年まで生きられたんやし、しゃあないやろ。」
淡々と達観した、その台詞に勇気をもらいました。
杉原さんは、今年も今まで通りホルモン注射と日々のトレーニングで
全く変わらず過ごすそうです。
これが、本当の「生涯現役」なんですね。
日々の使命、仕事を死ぬまで淡々とこなす。
どんな仕事も一緒だと思いますので、
私も毎日同じことを飽きずに頑張りたいと思います。
平成20年4月12日。
BAR無路良、丸6年を迎えました。
お得意様のお陰と心よりお礼申し上げます。

・・・・・・・・・

「生涯現役」、いい言葉ですね。サラリーマンは生涯現役という訳にはいきませんが、
酒飲みとしては、体を厭いながら生涯現役を貫きたいものです。

#バーホッパー

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