大晦日まで激しく労働かと臨戦態勢に入ってましたが、
えー、遅延ですか。
人並みの年末休暇にホッとするやら、
肩すかしでがっかりするやら。
仕方がないので、皆が寝静まったお家で一人打ち上げを。
赤ワイン残り1/4に、泡一本。
で、ウィスキーへ。
ただの飲んだくれだね。
そんな飲んだくれにはもったいない、
とっても上品なOBのAuchentoshan 1973です。
Auchentoshan 32yo 1973-05 55.5% OB Sherry
アルコールと花、シェリーに和紙の香りが、
クリアにそしてシャープに鼻を抜けて行く。
しっかりと、しかし上品に枯れを感じさせる長熟シェリー。
襖紙。古いタンス。落雁。
渋みの無い紅茶。熟成したコニャック。
酸味と渋みの少ない赤ワイン。
乾燥したコーヒー豆。
飲む終わりの際に、香りの尻尾に香水、香木。
それ以外にパフュームや石鹸はない。
その後、意外にもスパイス。
ターメリックとカルダモンと黒胡椒のカレー粉。
グラスが白くなるほどだが、
残り香は、上品に甘い香り高く、シェリーはおとなしい。
バシバシのシェリーではないです。
長期熟成を感じさせる枯れはありますが、
それは、単に味を弱らせるという意味ではなく、
洗練という方向に収れんされていまして、
非常に上品に出来上がっています。
しかし単におとなしく終わるのではなく、
スパイスの切れでおやっと思わせて、
また上品な残り香に戻る。
意外に役者な一面を持っているところが、
なおのこと面白いです。
私みたいな下品な輩には、
ちょっともったいない位の
しなやかにこなれて澄んだ高貴さ。
ごちそうさまです。
では、もう少しドロ酔いしてから、おやすみなさい。
#Auchentoshan