やはり変化球を続けたく。
超スローカーブを。
お酒と食べ物。
切っても切れない関係ですね。
お酒を優先に、酒の肴として食べ物を持ってくるのか、
逆に食事の引き立て役としてのお酒なのか。
お酒を中心に据えた場合、
最後のデザートまで、お酒で締めたいと思うことがあります。
甘味とともにお酒を飲んだり、
あるいは食後にグラッパやブランデー、ウィスキーではなく。
お酒自体をデザートに終わりたい。
そんな漠然とした欲求に、まさにうってつけの一杯。
一つのデザートとして成立しているお酒をどうぞ。
Glen Mist 40% Distributore Per l'Italia
こってり。
オールドのブレンディッドな味わいはあるが、
そこに砂糖、クリーム、練乳をしっかり加えたよう。
上下の唇を合わせると、次に広げ難いほどに粘着するが、
しつこい甘さだけというわけでなく、
香草、薬草が裏をしっかりと支えて複雑な構成を感じさせる。
麦、カスタード、カカオ、シナモン。
水あめ、バニラ、無塩バター。
最後まで分厚く甘い。素晴らしい。
イタリア周りのちょっと古いボトルだそうです。
しかし、深い甘さです。非常に濃厚です。
それをウィスキーと薬草が切れをもたらして、
いいバランスを与えます。
(前ラベルに"zucchero", "aromi naturali"とあるので、
砂糖と天然ハーブといったとこでしょうか?)
一杯で非常に満足度の高いデザートを食べたようです。
これはホントに素晴らしい余韻に浸る時間を与えてくれます。
ちょっと味わいに心を委ねたら、
ふと我にかえった時に何十分も過ぎ去っている、
まるで自分だけ時間の進みを遅らせるような、
そんな魔力?魅力?を持っています。
ホントの意味での変化球なウィスキーですが、
いや、素晴らしい。
ある意味反則的な最後の一杯のウィスキーですが、
締めの満足という意味では驚異的です。
では、おやすみなさい。
#Glen Mist