McTearsでチャリティーとしてのオークションに出された、
1975蒸留の樽番号#2714のサンプル品です。
樽にはまだ残っているので、将来には発売されるのでしょうが、
今のところはオークション向けに1本のみがボトリングされています。
さて、こいつを味見をしてみました。
BenRiach 34yo 1975 54.5% #2714, for charity Auction at McTears
香りはオレンジに刺激を弱めたマンゴー、バニラ。
甘みと果実が非常にくっきりと広がるが、透明感も併せ持つ。
口に含んでも、素晴らしい果実。
オレンジorグレープフルーツのシトラスに、
ジュースにしたマンゴーとパパイヤが混ざり合う。
バニラ、コクはあるが雑味の無い蜂蜜。
スパイスは弱く若干の白胡椒。
素晴らしい果実感に、ほんの少し添えるようにポートワイン。
(樽熟成という意味でなくそのままの意味で)
飲み終わりから残り香まで、
ずーっと長く透明な果実とバニラ蜂蜜が溢れて、延々と続く。
いやーこれまでは台湾限定の1977 #2594が、
75/76を抑えてPort-Pipeでは1番好みでした。
それはポート樽の影響を感じつつも、
Benriachな透明感のある果実を明確に感じられるからです。
しかし、この#2714は抜群のバーボン樽(もしくはプレーンオーク)熟成に
ほんの少しの風味づけにポート樽に入れた、
そんなさりげなさを湧きでる果実の下に感じます。
集中して飲まなければ、自分ではポート樽とも気がつかないのではないかと。
すでに完結した素晴らしい出来の原酒に薄化粧を施した、ある意味反則なフィニッシュ。
そう思わざるを得ないほど、ベースの出来の良さと、
抑制されたポート樽の影響がうまく結びついている。
塩で砂糖の甘みを掘り起こすように、肉の味を香草で引き立てるように、
わずかのフィニッシュで、透明感のある果実をさらに引き出しています。
一晩経ってもグラスからは、コアントローを染ませたバニラクッキーがしっかりと。
ずるいけれど、すごい。
あー、BenriachなPort-Pipeとしては自分の中では第1位と言わざるを得ないなぁ。
早くこの樽を一般リリースしてほしいなぁ。
では、おやすみ・・・しないよ。
#Benriach