これまでトマーティンと言えば、ひたすら'76を紹介してきましたが、
ちょうど最新リリースの"ライフ"も書いたことですし、
この辺りで別のトマーティンに行ってみたいと思います。
ダグラス・レインから2007年にボトリングされたトマーティン。
味もそうですが、価格でも唸らせる(笑)、Old & Rareシリーズです。
調べてみると撮影は去年の夏。某Barでのイベントのときでした。
(うわー、1年以上も伺ってないや・・・すいません)
トマーティン
1975 31年
ダグラス・レイン Old & Rare
蒸留年:1975年12月
瓶詰年:2007年3月
Cask:レッド・ワイン・フィニッシュ
Cask No.:記載なし
Bottle:252
55.6%
【色】
ややブロンズがかった深い紅色。
【香り】
軽くアルコールの刺激、フルーツと木香が鮮やかに広がる。
チェリーや煮詰めたイチゴの甘酸っぱさと塩キャラメル。
華やかさが強いが、じんわりと渋めの粉っぽさも感じられる。
煮出したばかりの黒糖、ベタッと鼻奥に貼りつくようなシロップ。
【味わい】
パッション感と同時に、まとわりつくような口当たり。
甘酸っぱいクランベリーやアプリコット、アメリカンチェリー。
シナモンやニッキ飴と蜂蜜を合わせたような刺激のある独特の甘さ。
同時に、淡く木屑や草っぽい苦みもあり、ブドウの皮のような渋みも。
完熟の果肉感が終始続くが、決して重くなく高貴なイメージ。
【フィニッシュ】
ビターで湿った古い樹皮のイメージ、キリッとしたジンジャー。
意外とスッキリとしている余韻が長く続く。
濃厚な甘い香味ながら、キリッとしたビターなフィニッシュで、
なかなか面白い1本だったと思います。
ランシオ・・・そんなフレーズを一瞬思い浮かべた気がしましたが、
それ言っちゃうと、今はボッコボコにされそうなので止めときます(笑)
そして、’76にもあるような、30年オーバーあたりから感じられる
香辛料・香草系やニッキ飴のような、柔らかい刺激と貼りつく甘さ。
この辺は60年代だとあまり感じられない気もしていますが・・・。
いやいや、まだまだ比較サンプル足りませんので明言は避けましょう。
一度、70年代を年ごとに順番に飲んでみたいものです。
今回は、まるで70年代のフレンチ・ボッサ・ポップスのような曲を。
オーストラリア出身のゴティエの"Somebody That I Used to Know"。
2011年のアルバム『Making Mirrors』からのシングルカットです。
(日本では今年2012年リリース)
古いモノクロ映画で使われていそうなサウンドが心地良いですが、
彼の作品は、エレクトリカルなポップやジャズ、ロックなど、
多彩で面白いと思います。
#トマーティン #ハイランド #ダグラス・レイン