The Whisky Exchange社(以下TWE)のリリースしている商品、3本を試してみました。
同一銘柄ではなくて、同一ボトラーズということになるので、「飲み比べ」とは少し趣向が違うかもしれませんね。おかげで(?)意識を集中させるというより、ずっと気楽に愉しめた3本でした。
と、ここで一気に書くと、どこのカテゴリに入れればいいのか分からない、という単純かつアホな不手際が発覚…「え~っと、地域が違うと、どこに入れればいいんだ~」と。
そんなわけで、急遽「飲み比べ日記」というカテゴリを追加しました。
過去の飲み比べ記事も移動しておきます。
さて、TWEの3本ですが、どれも非常に個性的な味わいでした。
こういった同一ボトラーズのシリーズを追いかけるのも面白いですよね♪
写真左から、「アードモア11年」、「ボウモア13年」、「ベンリアック23年」
過去に飲んだもので記事としてUPしているものは、「ベンリアック23年」ですね。
他の2つも何度か飲んだことはあったのですが、こうしてTWEの同一シリーズを3本飲むのは初めてです。さっそく左から順番に飲んでみました。
アードモア 11年
スペイサイドなのにスペイサイド・モルトという印象を全然持ちませんでした。
それは、やっぱりゴツゴツ感さえ感じるほどのピートでしょうね。
ラベルにも、しっかり「HEAVILY PEATED」と書かれています。
口に含んだ瞬間に感じるピートのエグさが、ゴリッと舌を刺激します。
香りが、穏やかでフローラル、シロップのような甘さを感じる印象だったので、このギャップは面白いですね。硬く、しっかりとした味わいは「飲む」というより「噛む」という感じです。
爽やかな木香が香る一方で、少し粉っぽさもあり、さっぱりとした穀物香があります。
レモンのような酸味、蜂蜜とシロップ、シンプルなパウンドケーキの香りと甘さ、奥にやや石鹸っぽさもあります。
フィニッシュは、意外にも(?)長くスパイシーさが続きました。
面白い味って、たぶんこういう味なのかもしれません。
ボウモア13年
シェリー樽由来のゴムっぽさやエグみ、渋み、淀み、厚み、皮っぽさ、これらの言葉を一言でいうなら何でしょうね。甘く華やかな香りがギュッと凝縮されるときに感じる深く濃い甘さ、これらを一言で表現すると…?? そんな想いに駆られる1杯。
…と、ここまで書いていて、「マッカラン12年グランレゼルバ」や「モートラック クーパーズチョイス」を思い出しました。
ただ、決定的な違いは、やっぱり磯の香りでしょうか。クリーミーな甘さの奥に感じる磯の香りや塩っぽさが、ボウモアを感じさせる手がかりの1つになると思います。
そしてもう一つ。香りや飲み口は強烈なのですが、飲んでみると意外に柔らかいです。
ラムレーズンやビターチョコ、カカオの香り、ややバターのようにオイリー。
あ、レーズンバターとビターな生チョコを一緒に食べたような感じ…かも?
ベンリアック23年
非常に滑らかでまろやかだった1杯。
甘く華やかなフローラルと爽やかな木香、熟成感が心地よいですね。
パイナップルのドライフルーツのような爽やかさと、ほんのり酸味のある甘さを最初に感じ、やがて穀物の風味とスパイシーな刺激が徐々に広がってきます。
全体的に様々な味わいが複雑に絡んで、一つにまとまっているので味の表現が難しいです。
口当たりに少しオイリーさがあって、鼻の奥にツンツンとスモーキーさも感じます。
実は、今回の3本のなかで一番繊細さを感じました。
「熟成=深いコク」、ではなく、「熟成=柔らか・円やか」という別視点に気付かされる1杯。
というわけで、今回はThe Whisky Exchange社の「The Single Malts Of Scotland」シリーズより3本を紹介しました。なかなか面白かったので、TWEを見つけたら、今後も色々と試してみたいと思います。
#アードモア #ベンリアック #ボウモア #スペイサイド #アイラ