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■連休の散歩


連休中は何処にも行かないので、
家で掃除とかしていたが、
昨日今日と、とかち地方も急に春が来て、
陽気に誘われて、ちょっと散歩に出かけた。

木々も一せいに芽吹きだして、
足元の土手には、
あっ土筆が顔を出している。
袴の部分が黒くなっているのは、
先週の雪にやられたのかな・・・。

それで、落し物を探すように、土手を歩いていると、
近くの家の周りに、林のように顔を出している土筆を発見。
そうだ、土筆を喰おう。
――すみません。その土筆採っていいですか。

そうして、急にコンビニの袋いっぱいに、土筆を摘んできたのだ。
だがしかし、袴を取り除かなくてはならない。
無言で、一本一本みずみずしい茎と丁寧に向き合っていると、
気が遠くなってくる。
ああ、メンドクサイ。なんて云ったら土筆に悪い。

それで、思いついてマーラーの交響曲第五番とか流して、
袴取りに集中すると、適度に乱暴に捗り、
ちょうど曲の終わる頃に、150グラムの、土筆の佃煮の材料は出来た。

それで、灰汁を取って、炊いて、
マーラーの交響曲第5番、いや、
土筆の佃煮は完成したのである。

どれどれ、
・・・ちょっと、昆布の出汁が利きすぎてしまって、
あの独特の苦味がいまいちなのは、
いきあたりバッタリのご愛嬌だけど、

うん。旨い。
と「春」を実感した。

#■FOOD

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