連休中は何処にも行かないので、
家で掃除とかしていたが、
昨日今日と、とかち地方も急に春が来て、
陽気に誘われて、ちょっと散歩に出かけた。
木々も一せいに芽吹きだして、
足元の土手には、
あっ土筆が顔を出している。
袴の部分が黒くなっているのは、
先週の雪にやられたのかな・・・。
それで、落し物を探すように、土手を歩いていると、
近くの家の周りに、林のように顔を出している土筆を発見。
そうだ、土筆を喰おう。
――すみません。その土筆採っていいですか。
そうして、急にコンビニの袋いっぱいに、土筆を摘んできたのだ。
だがしかし、袴を取り除かなくてはならない。
無言で、一本一本みずみずしい茎と丁寧に向き合っていると、
気が遠くなってくる。
ああ、メンドクサイ。なんて云ったら土筆に悪い。
それで、思いついてマーラーの交響曲第五番とか流して、
袴取りに集中すると、適度に乱暴に捗り、
ちょうど曲の終わる頃に、150グラムの、土筆の佃煮の材料は出来た。
それで、灰汁を取って、炊いて、
マーラーの交響曲第5番、いや、
土筆の佃煮は完成したのである。
どれどれ、
・・・ちょっと、昆布の出汁が利きすぎてしまって、
あの独特の苦味がいまいちなのは、
いきあたりバッタリのご愛嬌だけど、
うん。旨い。
と「春」を実感した。
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