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■「伝説の新馬戦再び」 


有馬記念が近づいた。はやいものだ。
今年は古馬の頂点に立つウオッカ、王権ブルースリが回避して、
4歳馬不在の、半数が三歳馬というメンバー構成となった。

年末におこなわれる有馬記念競争は、
レースとしてまったく別物と思える、二面性を兼ね備えていると思える。
だから、スポーツ紙を賑わすデータの半分は「券等」違いとなる。

■レース特性①は、
秋のG1戦線・天皇賞、ジャパンカップ等で好走し、
誰しもがその実力を認めて1番人気となった馬の存在する時。
  ――1番人気は連に絡むが、往々にしてヒモが荒れる。

■レース特性②は、
ローテ的に有力どころが見送り、別働部隊が引退とかジンクスに挑むレース。
  ――これはまったくセオリーが機能しない不可解な結末もアリマで、
  ああ、やっぱりな。とヘンに納得したりする。

このように有馬記念は、スポーツ紙や専門誌を賑わす、過去の「データ」よりも、
地縁血縁とか、義理人情とかの、泥臭いアプローチや、
ケントク買いもアリマの、歳末の風物詩なのである。

それで、今年はレース特性②のパターンで、盛り上がる。
まったく展開次第のドングリ競争で、何が上位に来ても驚かない。
それで、販促メディアは「伝説の新馬戦再び」とあおっている。

ならば、(◎▲◎)バイヤーもそれに乗り、
一縷の夢を託そうと思う。
「伝説の新馬戦」とは、
ウオッカとともに、いまでは現役最強を誇る、王権ブルースリが菊花賞を勝った日。
1年前の10月26日淀の第5R。下記のとおりだ。
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■2008年10月26日(日) 4回京都6日5R
サラ系2歳 1800m 芝・右 外
1 アンライバルド 55.0岩田康誠 1:51.7    33.8 478 友道康夫 3人気
2 リーチザクラウン55.0小牧太  1:51.9 1 1/4 33.6 520 橋口弘次郎2人気
3 ブエナビスタ  54.0安藤勝己 1:52.0 3/4 33.5 452 松田博資 1人気
4 スリーロールス 55.0横山典弘 1:52.2 1 1/2 34.3 504 武宏平  8人気
■ハロンタイム 13.0 – 12.5 – 12.6 – 12.8 – 13.6 – 13.0 – 11.3 – 11.9 – 11.0
■上り    4F 47.2 – 3F 34.2
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「アンライバルド」はそのまま皐月賞を圧勝したが、
  ダービー以後別馬のようだ。復活はアリマ・・・。
「ブエナビスタ」は以後オークスまでの連勝が秋から途切れ、
  負けても一番強いという印象の当然一番人気なのだが、レース運はアリマ・・・。
「スリーロールス」は秋に開花して菊花賞馬となったが、
  そう簡単にG1連覇はアリマ・・・。
この・・・に「す」とゆくか、「せん」とゆくか。悩ましいところだ。

それで、無冠の「リーチザクラウン」なのである。
ダービー馬ロジユニバース不在のここは、あっさり抜け出しても不思議ではない。
この秋のG1戦線では後進に道を譲る如く、
紳士的なプレイに徹した武豊ジョッキーに、
ここ一番の夢を託そうと思う。
クラウンとは「CLOWN」(道化師)なのか「CROWN」(王冠)なのか。
そこを見届けたい。

・・・セイウンワンダー、ドリームジャーニー、イコピコ、そしてブエナ。
それは、グラスワンダー、ステイゴールド、スペシャルウイーク、
そしてマンハッタンカフェの、
もう10年ひと昔の、有馬を競った親たちの代理戦争のドラマでもある。

#■OTHERS

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