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■オイリーなのがお好き 



きょうは、CLUBへ新着モルトを運びましたが、
「総会前」のCLUBはひっそりとして、
担当のAYAさんも手持ち無沙汰・・・。

「暇な時はほんとうに御苦労さんですね」と

■サマローリの「GLEN GRANT1985」でほっと一息。
グレングラントの、
喩えは良くないが、あの田舎臭いインパクトを上品に包み込んで、
涼やかな印象を醸し出すのは、さすがに「サマローリ」だなあ。
・・・と、ひとり感心していた。

すると、ふだんは、あまり主張しないボトルたちが、
静寂の棚の中で、いかにも飲んでみてくれと謂わんばかりに、
目の前に立ち並んでいる。

「AYAさん、悪いけれどもう少し音量を絞ってくれない」
なんてワガママ言いながら、
ステファノ・ボラーニのジャズピアノを遠ざけて、
一本のボトルを選んだ。

  

■「INVERLEVEN1991」
ジャパンインポートのインヴァリーブンがわたしの好きなタイプであるのは、
ながく親しんだバランタイン嗜好によるものかもしれないが、
密やかで独特の奥行きを持つこのモルトは、地味だけれど、オトナの味わい。
微妙なコクと明白な「オイリー」の厚みは、
ローモンド・スチルならではのものかもしれない。

・・・やはり、モルトも飲みあわせというか、
味わうその時々の、雰囲気がとても大切なのだと実感する。
ちょっと、ボリュームをさげるだけで、
ステファノ・ボラーニのジャズもしっとりと聴かせる。
ついでにオイリーのイメージの写真をタイトル下に貼り付けておこう。
水面なのに、トロンとしている、こんな感じかな・・・。

ローモンド・スチルといえば、
なつかしい「スキャパ」も飲みたいが、
ここは、洗練された雰囲気を保とうと、
かる~く、もう一杯。
ふだんあまり味わわない、40年前創業のモルト、

■「TOMINTOUL27」
グランピアン山脈を越えた時に眺めた、
スペイサイド上流のトミントゥール村の辺りの
風景を思い出しながら、
かるくソフトなトミントゥールモルトを味わう。
これがまた、オイリーなローランドモルトの後には、
微妙な存在感が浮き立ってきて好ましい・・・。

――外は雪景色で、まだ春の訪れが遠い北海道ですが、
グラスの中の、琥珀の輝きを見ていると、
アタマの中には、ひろい空の下の、麦の大地が拡がっているのです・・・。

#■MALT WHISKY

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