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■YOUKOさんの店で。

久しぶりで、
YOUKOさんのお店を訪ねました。
コーヒーを飲みながら、
窓の外に拡がる、
暮れてゆく田園風景を、
ぼんやりと眺めていますと、

壁際の席で、ひとり軽食を取っていた、
ご夫人も、いつの間にか居なくなっております。

・・・ああ、もうこんな時間か。
・・・そろそろ、お暇しなくてはね。
・・・ほかに、お客も居なくなったし、ゆっくりしていきなさいよ。
と、世間話がはじまりました。

・・・そういえばあの人、その後どうしているかしら。
・・・あれ、知らないんですか。

・・・・・・・。
・・・へえ、そうだったんだ。

ぼちぼち、帰らなくてはと思いながら、
ふたたび、時計に目をやると、
なあんだ、まだこんな時間か。

・・・そんなこと、ちっとも知らなかったな。
・・・でも、あの頃、みんな若かったからね。
・・・そういえば、あの時、あんな事もあったよね。

・・・いまでは、みんな、思い出だね。

・・・ここでは、いつもこんな話をしている。
・・・そういえばそうね。

・・・止まったままの時計のせいだろうか。

・・・・・・・・・。

・・・また、いつか、お邪魔します。

#■JOURNY

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