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■グレンモーレンジ

■インヴァネスを離陸した飛行機は、
ロッホネス上空で右に大きく旋回する。
雲の切れ目の光をあつめて、輝く海はマーレー湾。
くぐり抜ける雲海の先で、静かに佇む岬の集落。
あの辺りが「グレンモーレンジ」のあるドーノック湾タインの町か。
「グレンモーレンジ」=「大いなる静けさの谷」。
上空からの眺めは、その名の謂れさえもが見えるようだ。

『GLENMORANGE』
1972のボトルに感動して以来、CLUBの人気ボトルである。
2007年度もCLUBのベストセラーを記録した。

■『GLENMORANGE/Cellar13』=蒸溜所の14の貯蔵庫(セラー)のうち、
 一番海に近い13号セラー。ここにボトリングされているそれらは、
 ファースト・フィルのアメリカンホワイトオークのバーボン樽で熟成した。とある。
■『GLENMORANGE/Traditional』
 100プルーフ(56-57度)ノンチル・ノンフィルのカスク・ストレングス。

故マイケル・ジャクソン氏は、グレンモーレンジの特性を、
「蒸溜液の繊細さはスコットランドで一番ノッポのスチルのおかげでもある」と記している。
仕込みの湧き水は特徴ある「硬水」。 
アメリカンホワイトオークのバーボン樽「ファースト・フィル」による熟成。
そうした背景が、独特のしっかりとしたボディのモルトを生み出すのだろう。

■まるでアロマテラピーのような、涼やかな花の香り、ミントやニッキの香りに導かれ、
それでいて奥行きを感じるのは、フィニッシュがしっかりしているからだ。
この繊細にして涼やかな、秀逸モルトを、
普通に味わえる日常に、感謝をこめてスランジバー。

#■MALT WHISKY

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