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樽 904


本坊酒造のシングルカスクモルトウイスキー。
どこかの酒屋さんのプライベートボトルらしい。

ボトルに表記は無いが、いつかどこかで確認した詳細が分かっている。

   蒸溜年月日 1990年2月12日
   樽詰年月日 1990年2月22日
  樽払い年月日 2005年7月22日
ボトリング年月日 2005年8月3日
 アルコール度数 43%
      容量 500ml
     樽樹種 American White Oak
    ボトル数 824本

香り
しっかりとしたピートと酸味で、オレンジ、レモンやグレープフルーツの
甘酸っぱさを持った正露丸。
新樽らしくウッディで白檀。尖った酸味を感じる一方でトロミがかった甘く丸い香り、
粉ミルクのパウダー感と、軽いフローラル(レンゲ、スミレ、アザミ)がある。

味わい
まず、まだ青く硬いバナナの軽い甘みとしっかりとした苦みを感じる。
そしてしっかりとした酸味と軽いフルーツが
甘さ控えめのパイナップルジュースとなりながら、奥に灰のカスを感じる。
また酸味や苦みとは対局する、栗の甘露煮の独特な甘さと
栗の渋皮や樹液のタンニンも感じられ、
「酸味や苦み」と「甘みと渋味」を交互に感じられる。
ボディはミディアムで、石灰質な硬いザラツキのある舌触りを感じる。

加水後の味わい
香りから酸味が緩んで穏やかになり、軽いピートを放つ
清涼飲料水系の爽やかな香りをベースに、
ハチミツのコクを思わせる重い甘みや、タンポポや椿の花のフローラルな香りが出くる。

味わいはビターポッキーであり、かつタンニン(牛蒡やタンポポの根の様な渋味)を持ち、
軽く生姜の様な辛味と、きな粉を感じられる。

後味
甘い玉子プリンが過ぎ去った後、強めに焦したカラメルやビターなバター、
そして若葉のフレッシュなタンニンがサクランボと絡み、しっかりと続く。
また飲み続けるとハーブやハッカが顔を出す。

総評
マルスウイスキーのモルトの中でもビターな存在で、少しだけピートが強めだと思う。
奥の方にはマルスのホワイトオーク独特のウッディがあって、それと分かる。
しかし欲を言えば、もっとマルスらしいフルーツと甘みが欲しいところ。

余談だが、ボトル形状が何かトロフィーみたいだ。

#マルス(本坊酒造)

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