本坊酒造コメント
「シングルカスク駒ヶ岳 屋久島エージング Cask No.2026」は、
この唯一無二の環境で熟成されたモルトウイスキーの中から、
マルス信州蒸溜所で蒸留されシェリーバットで熟成された1樽を
厳選して瓶詰めしたシングルカスクウイスキーの逸品です。
0ppm
https://www.hombo.co.jp/item/whisky_brandy/mars_singlecask_komagadake_yakushima_aging_2026/
【香り】
ブラックベリー、ラズベリー、ローズヒップのコンフィチュールに
レモン果汁をたっぷり掛けた様な強烈な酸味にノックダウンしかかると、
パフュームやマホガニー家具が現れ高級感が漂う。
そして奥にパイナップルやキウイのトロピカルなフルーツと
線香の煙や硝煙スモークを発見する。
余りの酸味に0ppmを疑うほど、力強くリッチで濃厚な1stシェリー。
ヘビーチャーだったのか0ppmなのに煙りが香る。
【味わい】
濃厚な香りとは裏腹に、ザラメのざらついた甘さとカラメルのほろ苦さが
割合シンプルに広がる。
奥には洋梨、青りんご、メロンや柿の薄いフルーツを感じられるが
「これから時間をかけてフルーティーに熟成します」という予感。
【加水後】
加水しても高級感のある酸味は全く衰えない。
強いて言えばビターチョコレート感が現れた。
味わいは甘味がある気がするものの、ビターになる。
加水で香りは衰えないが少量の加水がお勧め。
わずかな加水であれば味わいのフルーツ感が立ちます。
【後味】
色から想像するコテコテのシェリー樽の余韻ではなく、
ふ菓子の余韻が薄く消えゆく。
【総評】
セラー環境の成せる技なのか、7年10ヶ月とは思えない熟成感。
アルコール度数が高くないので飲みやすい。
パフューム、高級家具とベリー香の艶あるエロい香りがピークに達した
タイミングでのボトリングと思われるが、味はもう少し熟成が欲しい。
しかし全体としては鉄臭さやゴム・硫黄感の嫌味が全く無くキレイ。
この樽は将来、リフィルで長期熟成したモルトが絶対に美味しく仕上がると
保証をしている。次の熟成を楽しみにさせるためにも魅力的なモルト。