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Maker”s Mark 46


調布のバー桂
で頂いたメーカーズマーク46です。(なんか繁忙期の割には飲んでいる気が・・・)46とはABV(アルコール度数)ではなく、メーカーズマークが持つレシピの46番目を意味するそうです。ちなみにABVは47%。どうせなら46%に合わせちゃえば良かったのにねぇ。メーカーズマークはグレーンのマッシュビルに小麦が入っていることで有名ですね。バーボン特有の喉に刺さるイガイガ感があまりなく、女性的な味わいのバーボンに仕上がっているのが特徴です。また今では少なくなった家族経営をしていることでも有名です。サミュエルズ家が脈々と経営を行っています。たしか今は4代目でしたっけ?キャップにSⅣという字が入っていますね。星印はこの蒸留所がスターヒルファームという土地だったことからつけられています。家族経営といばスコッチでもグレンフィディックを作っているウィリアムグラント&サンズでしょうか。あとはダフトミル蒸留所がありますね。農家であるカスパード家が”自家消費用”に作ったという究極の家族経営蒸留所です。どんだけ飲むんだよ・・・あとメーカーズマークの思い出といえば、バーに行くようになった若かりし頃に、「マーカーズマークをくれ(キリッ」と堂々と注文してバーテンダーさんに失笑をかったのも苦い思い出です。

さて、このメーカーズマーク46ですが、最大の特徴はインナーステーヴ製法。この製法と言えばコンパスボックスのスパイスツリーが記憶に新しいですが、これは樽の中にさらに木材を入れて酒と木の接触面積を広げ、熟成感をより強める製法です。飲んでみると強いタンニンとバニラ香、メイプルシロップのようなコクのある甘さが強く印象に残ります。普通のメーカーズマークよりもさらに味を濃くした感じ。といっても熟成感はそれほどでもない。木材の成分はしっかりと溶出しているのに、スピリッツ自体のアルコール分子と水分子の会合(クラスター化)が進んでいない印象です。メーカーズマークの特徴である女性的な面も若干スポイルされてしまっている気がします。短期間で熟成感を出すインナーステーヴという製法も選択の一つだと思いますが、どうせなら正々堂々と長期熟成で熟成感を出して欲しかったとも思います。ただ、革新、チャレンジという面では面白いし、こういう精神は非常に大事だと思います。

実はスパイスツリーも家にあるのでインナーステーヴつながりで所望してみようかとも思ったのですが、ネットで検索すると何処も売り切れ。凄い人気ですね。やっと見つけた河内屋さんでもバーボンのくせににしては約7千円と高額な部類。これなら普通のメーカーズマークでもいいかなと思ってしまいますが、売り切れ続出を見ると、巷の注目は高いようです。コレクションとしてはいいかもしれませんね。僕ですか?う~ん・・・

#whisky and whiskey

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