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■ベゼラ イーグル ゴールドのある喫茶店 


――カウンター越しに大きく構える、巨大エスプレッソマシンは、
「BEZZERA イーグル ゴールド」
この乗用車1台分はする高価なエスプレッソマシンが、
もう何年も使われずに目の前にある。
高さ1mを超え、電源200V/3200W 電流16A 
時間当たり注出能力180杯・・・。
その能力をみれば、カン違いとも思える、このマシンが、
どういう経緯でここに設置されたかは別として、
遠くミラノから北海道へやってきたエスプレッソマシンは、
孤高ともいえる、鈍い金色の輝きを放って、ここにあるのです。

――中心に刻まれたヘビの紋章、
これこそ高名な貴族ヴィスコンティ家の紋章なのだ。
ながいことミラノ領主であった、ミラノ・ヴィスコンティ家は、
15世紀にスフォルツァ家との婚姻によって吸収されたが、
いまでもこうして、ヴィスコンティ家の「人を喰うヘビ」の紋章は、
イタリアを象徴するかのように、アルファロメオや、
この「BEZZERA」エスプレッソマシンのマークとなって世界に流通している。
ニッポンでいえば、それは「葵」の紋所のようなものかもしれない。

――イタリアの町を、あちらこちらふらふらしたバイヤーは、
このエスプレッソマシンを見る度に、旅の記憶とともに、
朝の街角のバールの、
おいしいエスプレッソやラッテ・マッキアートの香りを思い出すのだ。

――明るくさっぱりとした、ワンスモア喫茶店で、
ワンスモアさんとおしゃべりしながら、
きょうも午後のコーヒータイムでほっと一息。

ここは昼時のメニューも、とても細やかで好ましい内容だが、
できれば混雑するお昼を避けて、ぜひ一度、
おいしいワンスモアカレーも味わってみてください。

★★★★★


(エミリオロマーナ州グラツァノヴィスコンティ村にある
 ヴィスコンティ家のお城の玄関の「ヘビ」の紋章。
 これは、ある種の魔よけのようなものなのだろうか・・・)

#■TOKACHI

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