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■奇妙な穀物の高騰 

もし、機会があれば、ロスからNY行きの飛行機等で、
アメリカ農業の姿を、上空から見るがよい。
「なんだ、アレは。」
と衝撃を覚える筈である。

もし、機会があれば、上海から、
火車=「鉄道」に乗って、
中国の農業地帯の風景を見るがよい。
「・・・・。」

そして、もし、機会があれば、
関西から日本海側を経て、東北地方へ至る、
夜汽車にでも乗って、
変貌したニッポンの田園風景を眺めるがよい。
「・・・・。」

水と穀物と、それぞれの営農の姿と・・・、
そして太陽の黒点活動の変化がもたらす、
こんにちの気候変動のもとで、
食物の出自の風景を、
改めて見詰め直すべきかもしれない。

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■バイヤーとしての、この夏のNEWSは、
あの、キャンベルタウンのスプリングバンク蒸留所が、
燃料と大麦の高騰で、しばらく製造を休止するという事だ。

昨年2007年6月の、アメリカバブル金融の破綻以来、
もっともリアルに「大恐慌」のさまを、露出させている英国だが、
モルトウイスキーの世界にも、当然影響を及ぼしている。

「大恐慌」とは、「おおいにおそれてあわてる」と書くのだね。
いったい、何を恐れて慌てるのか。
それは「カネ」だ。「富」が失われることになのだろう。
「カネ」が幻想の彼方に帰ってゆく事になるのだろう。

先のことは、まったく判らないが、
「お代官様・・・」と水戸黄門パターンにもあるように、
われわれ、弱いビンボーな庶民が、まずターゲットになっちゃうのだろう。
しかし、ここは慌てず。恐れず。やり過ごすしかない。
「カネ」持ちの方々は、大いに恐れて慌ててください。

それで、スプリングバンクだが、
さすがにキャンベルタウン唯一の生き残りで、
この奇妙な穀物の高騰に、
「やり過ごせ」という事になったのだと勝手に想像します。
何しろ在庫は売るほど在る訳ですから。

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CLUBの棚にも、
旨いモルトが眠っていた。

「スプリングバンク1992」
The Golden Cask
スコッチ業界の巨匠、JOHN McDOUGALLのボトリング。
説明は不要であろう。

#■CLUB NEWS

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