本坊酒造コメント
本坊酒造マルス信州蒸溜所とフランス・ノルマンディー地方で
最高級品質のカルヴァドスを生み出すクリスチャン・ドルーアン社は、
ウイスキー樽とカルヴァドス樽を交換し、それぞれの地で原酒を熟成する試みを始めました。
マルス信州蒸溜所でバーボン樽に3年以上熟成させたモルト原酒を、
カルヴァドスに使用した空樽で約2年追加熟成(フィニッシュ)し、
587本限定でボトリングした特別なシングルモルトウイスキーをお楽しみください。
https://www.hombo.co.jp/item/whisky_brandy/mars_singlemalt_komagadake_christian_drouins_cask_finish/
香り
一瞬ラムフィニッシュかと思ったが、しっかりとカルバドスのリンゴが香る。
エキゾチックにねっとりした甘い花、糖蜜の甘味、ラムネの甘味と
リンゴ蜜の甘味が香り、シナモン、生姜の刺激と
レモン、ミントや湿布の爽やかさに、ニガリの渋み、
そして化粧品(デパート)の香りが甘味と重なって騒ぎ出す。
遅れて奥からマルスの力強いホワイトオークの樽香が出てくる。
味わい
香りからの想像とは違ってモルティー。
最初に穀物の甘味と旨味に、野菜の甘味や、甘くないリンゴの様な
優しい甘味を感じると、生姜の辛味と焦げの渋味に変わる。
加水後
香りは角切りリンゴ入りレモンヨーグルトやアロエヨーグルトの様に
爽快な酸味と甘味に変わり、面白い。
味わいは甘味が薄れ、辛味と渋みが引き立つ。
後味
シンプルな味わい故に口内は
リンゴの皮の優しい甘味がスッキリ消えて無くなる。
しかしどこから来るのか不思議と硫黄臭と鉄(錆)臭さが鼻に残る。
総評
カルバドスフィニッシュでなければ引き出せないストレートにリンゴ様の
フローラルでトロピカルな香り。それをモルトウイスキーで楽しむ。
というコンセプト通りの仕上がりを楽しめる。
ラベルに描かれたリンゴの花は、意図するものと思われる。
5年熟成のモルトとは思えない甘やかさと華やかさが
幾重も香るのは楽し過ぎる。
デパートの化粧品フロアの香りも面白い。
しかし口当たりは年数に応じた角があり、味わいもシンプル。
フィニッシュを含めても最低8年以上の熟成を期待したい。
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