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SMWS 120.6

120.6
ソサエティの2009年クォータリー、サマー・ボトリングス。
2nd Fill Barrel 57.1% 170本
1992年12月〜2009年10月 16年

SMWSオフィシャルコメント
◆微笑んで反り返る◆
最初にニスや干草の香りが思い浮かび、それを認めざるを得ない溜め息へと変わり、
蜂蜜、メロン、 マジパン、クリスマスケーキ、シュートレイン
(ブランデー漬けのフルーツを練りこんだパン)の香りがあらわれる。
パネラーはキャンディーショップを感じる。
味は、甘さ(ココナッツ、トフィー、アイスクリーム、レーズン、ソルタナス)と樹木の成分
(樹液、オークのタンニン)や、いくらかの乾燥唐辛子の辛さと心地よいバランスを保っている。
加水するとフリージアとマツユキソウ、ずっと後になって、カレーの香りがする。
微かにスパイスを伴う風味よい甘さとシトラスの味が、我々を微笑ませる。
サントリー所有の蒸溜所は、海抜700m位置し、石炭焚きの蒸溜釜を保有している。

香り
杏仁豆腐、練乳やナッツを練り込んだ、香ばしく甘いニスと、桜の樹液。
軽快なピートがしっかりと、そして心地よく浮き上がる中に、
八ケ岳高原の牧場と農夫(牧草、風、土、糞、汗とワキガ)の香りがする。
そんな香りに旨さを予感してしまうのは酒飲みである事の証拠。

味わい
生姜のほろ苦い温かみを感じた後、広がる酸味と甘味の共演がレモネードの様。
甘酸っぱさが口いっぱいに広がる。
甘酸っぱさが止むと、オフィシャルの白州バーボンバレルの様な、
桃やサクランボといった優しい甘味を持つフルーツに練乳の甘味、
そして軽やかなピートのスモークが現れる。

加水後
加水で香りは薄くなり、ナッツはまだ感じられるが、他の楽しみは少なくなり、
エステルとアンモニアの嫌みな刺激臭が引き立つ。

味は優しくなったものの、加水前に感じた生姜のほろ苦い温かみが最初にあり、
温かさが続き、甘味が少なくドライ。

後味
白葡萄の後味に似た、タンニンと糖蜜のほのかな甘味が長く続く。

総評
緑がかった色をしている白州は初めて飲むと思う。
しっかり熟成しているためか、白州特有の乳酸菌臭がやや控えめで、
良い意味でエステリーになっていて、快いピート香とともにフルーティーで
美味しい香りに仕上がっている。
味わいはやや刺激的な酸味があるので、しばらく時間をかけて飲んでみたい。

#白州

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