Benriachの70年代は、バーボン・シェリー樽とも非常に素晴らしいと思います。
しかしながら、80年代を進んでいくにつれ、どうかなーという味になると思います。
大阪天満橋の某バーで飲みましたBenriachの1999は、そのような私の既成概念を打ち破る、非常に秀逸な、このまま育てば写真の両脇に控える1975に匹敵するのではないか・・・と思わせる、将来性豊かな若者でした。
私がお店で飲んだものは、ある程度減っていましたが、ウスケバのmorupon様やkwc_planner様の記事によりますと、開栓直後には堅さをお感じになられたようです。
将来性を感じさせる、透明感のあるフルーティーさは開栓からの時間によるのか、それとも幻だったのか、お家のボトルで試してみました。
Benriach 10yo 1999 58,2% OB-Limited #814
開栓したての香りは、アルコール感が強く、セメダインも幾分感じられる。果実の香りはあるが、前者に打ち消され気味。これは度数の高さによるものかと。
口に含んだ際に、桃+リンゴのフルーツがさーっと広がるが、同時に広がるアルコールのとがりに、少し邪魔される。
しかしながら、透明感のある果実は感じられるので、少し時間を置いてみる。
時間が経つにつれ、バニラとチョコにクッキー様の小麦粉が感じられくる。
果実感はあるけれども、すっきり桃というわけではなくて、オレンジとグレープフルーツの間でわたと皮の味、それに隠れて少し桃というところ。
ウッド感による胡椒系のスパイスが辛みも与える。
加水するとアルコールのとがりが消えて、果実感はとらえやすいが、果実の弾けとバニラが薄まるので、飲みものとしての完成度が低下する。
トータルとしては、やはり70年代には及ばないのは当然としても、将来にそのレベルに到達する可能性は感じられた。
さて、開栓直後はアルコールの尖りもあり、バーのすでに減っていたボトルに比較して、やや硬いです。
しかし、90年代終わりにも関わらずクリアな桃は感じられ、やはりいい樽を選んでいるなーというところです。
ちなみに某バーは、カクテルの技術、モルトの品ぞろえ、接客のよさが非常にレベルが高いと話には聞いていましたが、(マスターの引き笑いも含めて?)うわさ通りのよいバーでした。
一見で訪れた私も、非常にいい気分の時間を過ごせましたことを記しておきます。
では、おやすみなさい
#Benriach