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072. ベンリアック / Benriach

2012.05.13

 一晩明けて今日は日曜日。本日は6つの蒸留所を巡る予定で、それだけを聞くととても慌ただしい一日のように思うかもしれませんが、そんなことはない。というのも、今日巡る蒸留所は、全て徒歩圏内にあるから。しかも、それらはすべてノービジター蒸留所のため、ツアーの時間などを気にする必要も無い。歩く距離こそ甚大なれど、心持ちはかなりのんびりとしたものである。
 ベッドの中で寝返りを打ちつつ、スヌーズ4回くらい鳴らした所でようやく起き上がり、ゆっくりと街へ出ます。

 上記の地図に印した蒸留所が、本日回る予定の蒸留所。まずは、一番近いベンリアック蒸留所を目指します。
 エルギンの中心地からは4マイルほど。せっせせっせと歩かなくてはいけなかった昨日の蒸留所巡りの影響で、足がずたぼろに痛んでいる。今日は急ぐ必要がないため、ゆっくりと歩いて1時間半ほど。幹線道路沿いに看板が見えてまいります。


(幹線道路を走るバスの窓からも見える位置に、看板は出ている)


(敷地内には、スコットランド国旗の他に、親会社のある南アフリカの国旗も翻っている。黄色い旗はスコットランドの王旗)


(入り口。こちらの写真では確認しづらいが、奥にある看板には「Longmorn のウェアハウスはこっち←」と書かれている)

 かつては同系列だったお隣さん、ロングモーン蒸留所のウェアハウスが、ベンリアック蒸留所の敷地内にある、というのはどうも妙な感じである。親会社が別れた時にいろいろと問題になったんじゃなかろうか。「ここはベンリアックでいいんだよな。。?」という感じで中へ進んでいきます。


(四角い建物。赤い看板には「Mush House」の文字が。壁面には蒸留所の歴史が書かれたパネルがかかっている)

 はて?こちらの蒸留所はビジターを受け入れていないはずなのにな?随分と観光蒸留所っぽいな?と思いつつ窓をのぞきます。


(ステンレスのマッシュタンとグリストビンが見えた)

 日曜日ということで、予想通り誰もいない。入り口すぐの所にオフィスも発見したので、声をかけるべくノックをしてみたのだが、そちらも反応は無く、どうやら今日は完全休業の様子。


(「Mush House」の正面は「BENRIACH MALTINGS」)

 そういえば、こちらのベンリアック蒸留所。昨年末にフロアモルティングを再開したことでも話題になりました。できれば中も見たかったんですがね。。
 それ以外にも、昨年は立て続けに超熟のボトルがオフィシャル、ボトラーズ問わずリリースされて、かなり注目をあつめた蒸留所でした。

 
(飽き樽がずらーり。ちなみに青いのは、牛などの家畜用の飼い葉が詰まっておりました)

 スチルハウスの看板は見当たらないなー、と思いつつ、マッシュハウスの並びにある窓を一つ一つ覗いていくと、ビンゴ!半地下のように一段下がった場所に、スチルの並ぶ姿が確認できました。窓に張り付いて写真を撮ります。


(こちらが再留釜の2基。手前には木造の可愛らしい柵なんかがあって、ノービジター蒸留所とは思えない)


(こちらが初留釜の2基。計4基のスチルです)


(一番左にはスピリットセーフの姿も確認できる)

 中に入れなくとも、窓から差し込む光のおかげでかなり視界は良好。じっくりと観察することができた。

 しかし、ノービジターだと思っていたんだがなー。設備などを見ると、案外ビジターウェルカムだったのかもしれん、と思いつつ見学。
 しかし、この当時はやはりノービジターだったご様子。いま、ベンリアック蒸留所のHP(http://www.benriachdistillery.co.uk/)を確認してみたら、間もなくビジターツアーが開始するとの旨、記載されていた。その準備のためにいろいろとビジター用の設備を整えていたということなのだろう。


(蒸留所の裏手。すぐ脇を川が流れている)

 結局、見学を終えるまで静かなまま。誰とも会うこと無く、敷地内を横断して、奥にあるロングモーン蒸留所へと向かいます。

#Benriach

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