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【K】 KNOCKDHU / ノックドゥー

ハイランド地区K

【K】 KNOCKDHU / ノックドゥー

●ウェブ・サイト・・・・http://www.knockdhu.com/
●所在地・・・・・・・・Knock, by Huntly, banffshire
●創立・・・・・・・・・1893年
●所有者・・・・・・・・Inver House Distillers Ltd.
●発酵槽・・・・・・・・オレゴン松×6基
●蒸留器・・・・・・・・初留×1基 再留×1基
●仕込み水・・・・・・・ノック・ヒルの泉
●ブレンド銘柄

ヘイグ
キング・ジョージ4世
インヴァー・ハウス
ピンウィニー

*ヘイグとキング・ジョージ4世は、前のオーナーであるUD社(現ディアジオ、1983年休止~1987年迄所有)の銘柄だが現在もメインの原酒としての紹介はされている。

インバー・ハウスとピンウィニーは、現オーナーのインヴァー・ハウス・ディスティラーズ社(1988年~)の銘柄で、他にもハンキー・バニスターやジェームズ・カットーなどにもブレンドされている確率は高い。

最も関係が深いのは、操業当時DCLのブランドであったブレンデッド・ウイスキー・ヘイグで、資料によると創立オーナーとして「John Haig & Co. Distillers Company Ltd」の名が刻まれているので、正にヘイグの為に誕生した蒸留所と言って間違い無いだろう。また、丁度この年にデラックス・ブレンデッドのディンプルが誕生していることも何かしら因縁を感じる。

【ティスティング No.102】

ノックドゥー 21年熟成 57.5% 蒸留所詰め
Limited Edition, Cask Strength

【色】
ゴールド。(チャート0.5~)

【香り】
麦芽やバニラ、リンゴ、パイナップル、ハーブ、キャラメル。おおむね香りは弱く、ややアルコリックな感じ。

【味、フィニッシュ】
甘さ控えめでシャープな印象。草っぽさとバニラ、フローラルな部分も感じる。割合しっかりした苦味がゆっくりと持続するが、フィニッシュは早め。

【総評】
個性や変化に乏しく面白みが少ない。カスク・ストレングスの割りに濃縮感が無くあっさりしたモルト・ウイスキーの印象。恐らくリフィルのバーボン系だと察するが、「これがリミテッド・エディション??」と、メーカーに問いただしたい位だ(安いけどね・・)。

実際ノックドゥー自体の個性は強く主張するものでは無いと思うが、「21年でこれ?」と、少し疑問が残る仕上がり具合で、熟成期間を感じるのはタンニンの苦味のみ。しかし、樽のポテンシャル如何では化ける銘柄でもあるので、あなどってはいけないのだ!!

過去味わって来たもので「コレ!」って言うのは殆どがシェリー系の樽による熟成で、オレンジがかったゴールドから一見してシェリーと分かるものまで、私は余りハズレを引いたことが無い!相性が良いということだろうが、ショート・エイジは強いアタックとフレッシュな麦芽のニュアンスがシェリーの個性とピタリとはまるし、20年前後の物になると充足感に満ちたものも存在する。

ま、こういった物を過去味わってるから今回の物に少し不満を覚えるのかも知れませんが、そういったポテンシャルがあるのに、オフィシャル、しかもリミテッド・エディションがこれだと、何やら誤解されそうで不憫な気持ちになってしまう。

最近、ボトラー関係は少なくなっているように感じますが、リニューアルされたアン・ノック名義のオフィシャル・ボトルのラインナップが増え、その存在を強くアピール始めたと思います。

リニューアル後の12年は、ラベルは洒落たデザインになりましたが、肝心の中身は、普通というか、引っ掛かりの無い味わい位の印象しか残っていません。しかし、(希望ですが)長熟の中にはきっと良い物もあるでしょう。後は皆さんの舌でご判断を!!

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