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【R】 ROYAL LOCHNAGAR

ハイランド地区R

【R】ROYAL LOCHNAGAR / ロイヤル・ロッホナガー

●ウェブ・サイト・・・・http://www.malts.com/ http://www.singlemalt.jp/
●所在地・・・・・・・・Crathie, Ballater, Aberdeenshire
●創立・・・・・・・・・1826年(James Robertson)現在の場所では1845年(Jonn Begg)
●所有者・・・・・・・・Diageo Moet Hennessy (旧UDV社)
●発酵槽・・・・・・・・カラ松×3基
●蒸留器・・・・・・・・初留×1基 再留×1基
●仕込み水・・・・・・・ロッホナガー山麓の湧き水
●ブレンド銘柄

ヴァット69
ジョニー・ウォーカー
 ブラック・ラベル
 ゴールド・ラベル
 ブルー・ラベル
ジョン・ベグ など

*現在はほぼヴァット69とジョニー・ウォーカーの原酒として使用されていることはどの書籍においても書かれてあるのでご存知な方も多いと思います。しかし、こちらのブログを見ている方ならご存知の通り、上記の銘柄の中で一番縁が深いのは現在生産されているか定かでは無い(アメリカ向けがあるかも知れない)ジョン・ベグ(John Begg)という銘柄で、1845年に現在の場所へ蒸留所を建設した、資産家ジョン・ベグ自らの名前を過去モルト・ウイスキーにも付けていたことからもその縁の深さが理解出来ると思います。時折オークションなどで見かけるので買い求めるのも良いとは思いますが、ここ10年以内に出回ったアメリカ向けの物は、従来の重厚さは残ってないと言われているので気を付けましょう。

【ティスティング No.111】

ロイヤル・ロッホナガー・セレクテッド・リザーブ No Age 43% 蒸留所詰め
90”s Rotation

【色】
透明度のあるマホガニー。(チャート1.5~)大抵「Amber red」と表現されることが多い。

【香り】
焦げたグラニュー糖、レーズン、ワックス、シナモンやアニスのようなスパイス、ゴム、ナッツ、焼きリンゴの様なフルーティさと煙。シェリー樽メインのヴァッティングだと直ぐに理解が出来る。香りの層が厚くリッチな香り。

【味、フィニッシュ】
ジンジャー、シナモン、クローブ、アニスのスパイシーさとクリーム&レーズンのような甘さ。やがてゴムのニュアンスと煙、タンニンを感じつつフィニッシュを迎える。アフターは当然長くクリーミーさとレーズンが喉の奥に鎮座する。

【総評】
香りは流石に複雑だが少々面白みに欠ける味わい。また、シェリー樽由来の香気に満ちているが、本来の良い部分をスポイルしているとも言えるし、それだけに「負」の部分が出ているとも言えるでしょう。

リッチなウイスキーだと思うし美味しいとも思うのだが、個性が飛び抜けている訳では無いし、正直味わいが単調な感じがして、私などは飲んでる間に飽きてしまいそうになる。ま、ある方面から見ればバランスが取れていると言えなくもないとは思うが、UD時代最高額を誇るウイスキーとしての私の評価は低い。

決して不味いという訳では無いので誤解して欲しくはないが、価格と味わいのバランスを踏まえると、こういう類のウイスキーは扱いが難しく使用頻度が非常に少ない。当然、私からお客様へ勧めたことは過去1度も無いですし、これからも無いと思います。

飲むタイミングとしては、スタンダードから3ステップ目辺りに飲むのが恐らくベターで、きっと「美味い~!」と、感涙しそうですが(笑)、現在のように多種多様に流通している時代だと低価格でも面白い物が豊富にあるので、微妙な位置にあるセレクテッド・リザーブは精々一度飲めばそれっきりと言うこともあるでしょう。ま・・しかし、人の思うことはそれぞれですので、ラヴァーの皆さんも思い出した時にでも飲んであげて下さいませ。

現在オフィシャル・ボトルとしては、12年、今回のセレクテッド・リザーブ、レア・モルト・セレクションの23年、30年が入手可能(今買おうとするなら間違い無くレア・モルト・セレクションです)。ボトラー関係は昔から数が少なく単発なので、ロッホナガー・ファンなら見かけたら即ゲットをお勧めします(動きが速い訳ではありませんけどね)。

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