グレンモーレンジをあまり飲んだことのない私にとっては、
下から地歩を固めるのもよいでしょうが、
上から全体を掴むのもまた良しかなと思いまして、
教えていただいた、このボトルを今飲めるところに行ってきました。
そのボトルはこれ。
Glenmorangie 22yo 1963 43% OB
火を通してコニャックに浸けたリンゴ。
苦味の無い紅茶。
尖った酸味の抑制されたプラム。
果実とまろやかなシェリーは、伸びやかにかつ厚く広がる。
カフェラテ。
具合良くローストされて焦げのないコーヒー豆に、
乳脂肪分控えめなクリーム。
シェリー由来の有機溶媒が遠くにあるのが、
逆にフレッシュな印象を与えて引き締める。
残り香も、カカオ、クリーム、コニャックなリコリスが滑らかに長い。
フィニッシュの見せるマジックなのか、
まろやかな熟成感と、長熟に行きすぎないフレッシュさの
バランスの良さが非常に素晴らしいです。
素顔の美しい女性が薄化粧をしてさらに美しくなったと形容すれば、
非常に凡庸な表現に堕ちるかとは思います。
しかし、元の素顔は、Morangieだからと言って鄙びた麦から連想する、
あるいはその日にいただいたCaipiroskaからも連想させられる
「田舎娘」ではなくって、すでにすっぴんの段階から、
22歳という年齢から離れた、洗練された大人の美しさを感じます。
その上に、最小限でかつ最大限の化粧を施して、
さりげなくも、しかし妖艶さを演出するのだと思います。
あ~、噂に違わず素晴らしい。
まだ、液面が高いですが、今後どうなるのだろうと気にかかります。
ただ、ご執心になると、非常にお金のかかる女性なのですが・・・
では、おやすみなさい。
#Glenmorangie