昨夜の記事で、SMWSのボトルが家に来たのは初めてとの事。
それと、ほとんど飲んだことがないと書きました。
それにまつわる話を少しだけ。
ただの愚痴のようなものですが、まぁ日記的ブログなんで・・・。
SMWSのボトルを初めて飲んだのは昨年末の事。
これまで、自分からは進んで注文することはなく、
また、こちらから尋ねることなしに、
どうしてもと奨められることもありませんでしたので。
-----------
あれは20年近く前、二十歳になった辺りの事。
当時の記憶に基づいて構成していますので、
誤りがあるかもしれませんが、
それは御愛嬌ということで、お許しのほどを。
たしか毎日新聞だと思いますが、
「来春、SMWSの日本支部が発足します」
という記事を目にしました。
しかも、本拠地は近所じゃないですか!。
しかし、どこかの大学教授の名前がえらいさんのところにあって、
「問い合わせは大使館。要紹介。」
との文言が。
モルトウィスキーはいろいろと飲んではいましたが、
家飲み中心で有名なモルトバーに出入りしているわけでなく、
スコットランドに結びつく人脈もなく、伝手はありませんでした。
今よりずっと繊細だった私は、何としてでも入会の手段を探すわけでもなく、
これは自分には縁がないのだと諦めました。
で、ふと気がつくと、SMWSって誰でも入会できるし、
ボトラーと何が違うん?という感じになってきていました。
しかも、初期のボトルを飲んでいる人に言わせると、
だんだん味が落ちているとのこと。
「おいおい、伝手のなく気の弱い若造を諦めさせといて、
今の君の姿は一体なんなのよ?」
と、天邪鬼で意地っ張りになっていたその時の私は、
「いまさら積極的に飲む必要はないよね?」
と思いまして、長らく消極的な意味で避けていました。
消極的というのは、強く奨められればともかく、
自分からは選択しないという、意固地な意味ですね。
いろんな経験もして神経も太くなった今の私は、
「飲めるのも飲めないのも縁。
酒に罪はなく、ただそこにあるもの。
美味しいウィスキーなら、
流れに竿をさすことなく、めぐりあわせに任せましょう」
なんて、思うようになりまして、
ついに昨年末に初めて飲みました。
記念すべき第1杯目のSMWSは、
Glenfarclas、1.81です。
Glenfarclas 27yo 1970-98 55.6% SMWS 1.81
口に含んだ印象では、濃いシェリーと思わせて
意外にもドライフルーツをベースに
クリアなチェリーが浮かび上がる。
樽の存在感と伴うスパイス。
少しビターチョコ。
オレンジピール。そして煙。
苦味もギリギリ下品に行かず、
煮干しよりは煮出した紅茶にロースハム。
経時的に果実は軽やかな酸味を増して、
ベリー優先の赤ワイン。
スモモ、梅ジャム、パイナップル。
これらが最後まで力強く長い。
Glenfarclasにしては抑制の効いたシェリーです。
良質のGlengrantと近い印象を持ちました。
当たり前ですが、SMWSだからといって特別な味ではなく、
しかし、他の良く出来たボトルと同様に非常に美味しいです。
特に初期ボトルを探しまくることはないでしょうが、
少しは前向きに、美味しいSMWSを飲むようにしましょう。
ただ、今回ばかりは、美味しいウィスキーよりも、
ちょっと素直な大人になった自分に乾杯。
では、ごきげんよう。
#Glenfarclas