オールドブレンディッド強化週間?
は数日続きます。
スコッチなのに和の香り。
70年代よりはるか以前の古民家のような。
そんなウィスキーを、まるでプラネタリウムにいるように、
全方位を星に囲まれて時間の流れを超越するような、
そんなひと時を与えてくれるバーで味わうことが出来たなら、
とても素晴らしくはないですか?
このウィスキーは活き活きとはしていません。
絶対的には素晴らしいとは言えないのかもしれません。
けれども、このやさしくも古びた一杯にじっくりと向き合って、
心の目を凝らし、耳を澄ますことが出来たなら、
その声なき声、姿なき形を楽しむことが出来るのでは無いでしょうか。
John Begg 12yo 1970s 43%, "Gold Cap", Imported by BORCO MARKEN Humbrug
ブルーキャップの白ラベルに通じる紙っぽさ。
麦と砂糖水。
柿、ビワ、刺激の無いアロエ。
香ばしさを抑えたカカオ。
煙そのものというより、その余韻。
古い家具の木材感。
やさしい甘さが、細く長く続き、
いつとはわからず消える。
かすかなその囁きに耳を傾けて、
人とウィスキーが語らう時間。
微かに何かが聞こえてきます。
それはウィスキーの持つ淡くも確かな主張なのか、
それともウィスキーに反射した自分自身のつぶやきなのか。
それすら判然としない混沌とした
そのような不思議な時間と空間がそこにある。
ここはホントにバーなのか?
では、おやすみなさい。
※第2段落表現修正
#John Begg