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力強い上品さ Bruichladdich Valinch




 オールドのIrishを2つの後、締めに選んでいただいたのはこれでした。

 Bruichladdich 1986-01 53.5% Valinch-“The First Editions” #700 Oloroso Sherry Butt
  ベリーの香りたっぷり。少しバニラ。さらに少しナツメグ。
  口中にもフレッシュなベリーと杏があふれる。
  ネクターとまでは感じないが、舌触りはややねっとりとクリーミー。
  紅茶、飴、わずかにカカオ。
  革、硝煙、ピートやヨードはほとんど感じないが、喉に通ったさいに塩気がしっかり。
  アルコールも、度数の高さが甘さを引き締めて、ちょうどいい具合。
  戻りがまた強く、干しブドウなどのドライフルーツが押し寄せるように迫ってくる。
  引き際にバニラと薄くピート。

 半年ちょっとぶりの再会。
 度数もあって、味・香りともに力強いのに、相変わらず非常に上品だと感じる。
 それは濁りやエグ味のないシェリー熟成のお陰だろう。
 Irishで弛緩した気持ちを、キューっと引き締める、そんな一杯。
 帰宅の間も、口中はいい香りで満たされたまま。
 満足。満足。

 ちなみに”Valinch”は、オフィシャルのページで説明があります。
 Valinchは樽からサンプリングするときに使う大きなピペットのことで、BruichladdichではSingle-Caskのボトリングに対してのみ、この名前を与えるそうです。

 では、おやすみなさい
  

#Bruichladdich

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