美味いモルトに出会う順番は人それぞれで、
住んでる場所によっても結構な差があったりするワケなんですが。
グラッサに関しても、超メジャーという印象も少なく、
ほどほどにミディアムで端正な味わいのものが多いためか、
それほど記憶に残らなかった、というのが少し前のハナシ。
こういう風味、麦感はハマるとクセになる美味さですよね~。
2~3年前から、より麦感の強い方へ嗜好がシフトしていたので、
新グラッサのリリースも、とても楽しみにしていました。
1986年に閉鎖されたものの、2008年に操業を再開させ、
昨年末、ようやく3年が経ち、新グラッサがリリースされました。
ボトルの裏ラベルには、かなり小さな文字で再稼働の経緯や
今回のボトルの特徴について書かれています。
以下、書かれている特徴を簡単に挙げますと・・・
・2008年12月16日に蒸留された。
・リフィルシェリーバットに詰められた。
・2010年12月16日に2つのホッグスヘッドへ詰め替えられた。
(ペドロヒメネス、パロ・コルタド。共にファーストフィル)
・9か月後の2011年9月16日、再びリフィルシェリーバットへ。
・2011年12月16日に650本ボトリング。
なるほど、なるほど、これは面白そうです(^-^)
グレングラッサ
3年 The First Cask
蒸留年:2008年12月16日
瓶詰年:2012年12月16日
Cask:リフィルシェリーバット
(途中ペドロヒメネス、パロ・コルタド)
Cask No.:1
Bottle:650
59.1%
【色】
クリアで明るいオレンジ・ゴールド
【香り】
表面に強いアルコールの刺激があるが、滑らかで優しい甘香。
当然というべきかニューメイク的な香りが強く主張してくる。
バナナチップ、パウンドケーキ、マカダミアナッツ。
プレーンなシリアルっぽさの奥の、薄いサンダルウッドが柔らかい。
時間を置くと、徐々に蜂蜜と軽いアプリコットのニュアンスも。
【味わい】
サラリとした口当たりにピリッとライトな刺激。
やや塩気が前面にあって、シリアル、食パン、ビスケット。
甘い麦汁とレモン風味のバニラクリーム。若い黄桃。
徐々に若いミカンと干し草のイメージ。
【フィニッシュ】
非常に爽やかかつシャープ。シリアルとジンジャー。
バニラと薄いバナナっぽさが鼻に抜け、葉野菜っぽさが舌に残る。
加水すると、蜂蜜っぽさが強くなり、とても優しい甘さが広がります。
イチジクのようなフルーツ感も出てきて、可憐な甘さといったイメージ。
ちょっとだけペタッとした甘さにもなるので、この辺はお好みで。
あ、僕は好みっす♪
予定では、6月頃には"リヴァイヴァル"と銘打って、
いよいよオフィシャル・スタンダードが登場しますよね!
そちらも非常に楽しみです(^-^)/
ところで、音楽でも同じような気分になることがあります。
何ていうか、ひと昔前に好きだったバンドが活動を休止して、
しばらくして再結成された時のアルバム1発目。
過去に大好きだった彼らのカラーが残されているのか、
それとも全く異なった別モノになっているのか。
嬉しいやら、楽しみやら、不安やら・・・。
過去の偉大な作品に固執して、つい比較してしまう気持ちも
とても良く分かりますし、ふと考えずにはいられないこともあります。
が、一度は止まってしまった時間が再び動き出したことへの
嬉しさや感動を素直に受け入れ、なるべく良い面を見つけたいな。
と、そんな風に感じています。
"彼ら"、新しくもあり懐かしくもあり、上手くいったんじゃないでしょうか。
#グレングラッサ #ハイランド #オフィシャル