年を追うごとに、ますます手の届かない存在なポートエレン。
年々希少価値が高まっているから、ノリと勢いでご購入なんて無理ですし
外で飲もうにも、なかなかコイツを絡めてくると懐が不安になってきます(笑)
とは言っても、出会った時が御縁ですからキチッと頂きますが。
個人的に、そんな位置づけのポートエレンですので、
イベントで出されるとなると、普段より懐に優しく嬉しい限りです。
というわけで、遡ること8月末。
某Barのイベントにて、ダグラスレインOld&Rareのポートエレンを頂きました。
しかも、その日はポートエレンが2種類!!
しかも、しかも、キャラがめちゃくちゃ似てる・・・(^_^;)
この辺の仔細は、既にきゃず3様が書かれてますので
御存知の方も多いと思います。
→ とりあえずブローラで 「違いが判らない男」 「似てたか?」
僕はと言えば、ラインナップを見て、この2つが並んでるのを知り、
(これは舌がフラットな内に同時に飲まなきゃ判らないんじゃないか?)
と、一番最初に2種類をオーダーしました。
幸い、その日に同席させていただいた方々と、この2種の話をしながら
少しずつ違いを掴んでいきました、いやかなり助けてもらいました(笑)
では、まず1本目。
2009年リリースの52.5%の方からいってみましょう(^-^)/
ポートエレン
1978 30年
ダグラスレイン
Old & Rare
蒸留年:1978年11月
瓶詰年:2009年1月
Bottle:370
52.5%
【色】
薄く、やや白みを帯びたイエローゴールド。
【香り】
パッと鮮やかに広がる潮の風味と、こんもり鈍いピート香。
グレープフルーツと香草(タイム)、ややオイリーな香り。
表面にレモンクリームがあり、柔らかで丸く奥まったピート香へ。
軽やかだがシャープな印象は無く、後半はベタついた磯の風味も。
【味わい】
クリアで辛めのピリッとした口当たり。紙を燃やした煙。
スパイシーな塩気と、レモンやライムのような酸味が強め。
舌にピリッと刺す刺激、薄いがジワリとヨード、石灰。
グレープフルーツに蜂蜜をかけたような風味と、食パンの耳。
【フィニッシュ】
ヒリヒリと熱めの刺激を喉に、辛さを伴うスモークが鼻に抜ける。
グレープフルーツと極薄い潤滑油。再び潮の風味が軽やかに残る。
意外と辛めのポートエレン。
その中にシトラス系の爽やかな刺激と潮の風味やヨードっぽさ。
重厚な厚みではなく、キリッとした輪郭を感じる1杯でした。
で、もちろんもう片方のポートエレンにも、似たようなキャラがあって・・・。
それは次回の記事にて!
決して荒々しい印象では無かったのですが、
軽やかにまとわりつくようなピーティーな風味は印象深かったですね。
ごちそうさまでした(^-^)/
今回も屈指の名盤から1曲をご紹介。
50年代~60年代のハード・バップの旗手として活躍した名トランペッター
ドナルド・バードの"Where Are We Going?"です。
アルバムはもちろん名盤『Blackbyrd』より。
バードに関しては、やはり初期のハード・バップが人気ですが、
70年代のソウルフルでフュージョン寄りなサウンドも、また魅力の1つ。
こうした方向性の転換は、リスナーにとっても難しいところですが、
このアルバムに関して言えば、見事に昇華した傑作だと思います。
#ポートエレン #アイラ #ダグラス・レイン