ハート・ブラザーズの長熟スプリングバンク。
60年代蒸留ということも非常に惹かれますが、90年代ボトリングもまた僕にとっては貴重な存在。なかなかお目にかかる機会も少なく、出会ったら迷わず愉しみたいところです。
このスプリングバンクは1995年ボトリングなんですね。
その頃は、もちろん「ウイスキー」の「ウ」の字も知るはずが無く・・・。
時の流れを感じてしまいますね。(まさかこんなに好きになるとは・・・)
スプリングバンク
1965 30年
ハート・ブラザーズ
蒸留年:1965年
瓶詰年:1995年
43%
【色】
薄い琥珀色。ややオレンジっぽさ。
【香り】
薄く平坦な広がりとともに鮮やかなフルーティーさと微量の油。
クランベリージャム、完熟イチゴから干しブドウっぽさへ。
薄く潤滑油っぽい香り、軽い樹皮っぽさが紅茶的な香りにも。
軽いフワッとした香りだったのが、徐々にメープルシロップへ。
しっとりとした滑らかな風味が心地良い。刺激は全く無し。
【味わい】
滑らかでサラッとした口当たり。
蜜蝋や樹脂っぽさを表面に、軽い金属質な舌触り。
マシュマロのように丸くふんわりとした風味に包まれています。
クランベリージャム、生キャラメル、若いベリー系の酸味を舌に。
酸味から塩っぽいニュアンスを感じ、ピーナッツ、ザラメ。
桑の実のような甘酸っぱさが舌横に。僅かに枯れ草。
【フィニッシュ】
クリアで平坦、軽めですが細長い余韻。
フルーツタルト、少量の草・ミントっぽいスッキリ感。
ブルーベリーガム。
最初に金属質な風味を感じましたが、それは硬さを感じさせず、
塩っぽさとともに蜜蝋や樹脂っぽさを感じ、全体的に柔らかくまとまっています。
フレッシュフルーツ感はありますが、生き生きとせずクタッとした感じ。
多少、経年的なものも感じたりしますが、ふんわりとした丸みのある奥行きとベリー系を中心にフルーツ感。
幾つかのバンクのオールドで感じる感覚がハッキリと感じられる1杯でした。
大変素晴らしい経験をさせていただきました。
#スプリングバンク #キャンベルタウン