一軒目のBarを後にして、木屋町へ向かいました。
ちょうど台風直前ということもあって、あいにくの天気。
ですが、傘を差すか差さないかくらいの微妙な感じで、こんなしっとりした雰囲気も京都の街には合っているのかな~なんて思っちゃうフツーの観光客です(笑)
到着したのは、木屋町三条のBar。
シンプルな扉を開くと、ズラッと並んだラムとモルトが目に飛び込んできます。
何となく暖かな古い紙の香りがするのは、気のせいでしょうか。
いえいえ、勧められるままに着席しながら、薄暗い店内で目を凝らすと、
一見して分かるほどラムとモルトのオールドボトルだらけ。
ゆったりと心地よい高揚感に包まれていきます。
何をオーダーしようか迷ってしまいながら、とりあえずスッキリしたいと思ったのと、
ゆっくりバックバーを眺めたいと思ったので、ジョニ赤ハイボールをオーダー。
するとオーナーバーテンダーの定本さんが申し訳なさそうに、
「ウチは普通のモノが無くって・・・」と仰りながら、特級ジョニ赤を持ってきてくださいました。それならば、と普通にショットでいただきました♪
さて、正直この雰囲気とボトル群を目の前に、何をオーダーしようか迷ってしまった僕は、素直にオススメをいただくことに。
何本か並べていただいた中から、まずはコチラから♪
グレンロッシー
1972 16年
セスタンテ
粘性があって、少々こもったオイリー感のあるロッシー。
しっかりとした香りでしたが、味わいは紅茶のようにクリアで、暖かなジンジャーっぽいスパイシーさ。僅かに粉っぽいドライ感もあって、ザラメや黒糖のような甘さが鮮やかに表れる、複雑な層を成したロッシーでした。
次にいただいたのは、この3本。
順番にいただこうかとも思いましたが、一気に出していただいて、飲み比べをすることにしました♪これぞ旅の醍醐味ってモノだとばかりに、かなり奮発の飲み比べです(笑)
ボウモア
1965 20年
セスタンテ
最初から最後まで完璧なトロピカルフルーツ。
クリアでデリケート、滑らかなイチジクっぽさ。
文字通りの“フルーティーなボウモア”・・・これはスゴイですね!
ボウモア
1968 35年
ジム・マッキュワン
Celtic Heartlands
ケルティック文様があしらわれたデキャンタの存在感がスゴイ!
こちらもトロピカルな風味が素晴らしいのですが、ややオイリーなニュアンス。
ですが、上記のセスタンテと比較すると全体的に軽めの味わいです。
湿った岩礁や海藻のような風味もあり、ボウモアらしいボウモアでした。
ボウモア
1969 33年
DT ピアレス (for US)
アメリカ向けピアレス。日本向けと何が違うのか?
・・・そんなの僕には分かりません(だって飲み比べしたことないし)
前2種類と比べると、かなりライトな印象。鮮やか過ぎるほどのトロピカル。
「ほんの僅かに、イヤじゃない程度なんですが・・・」
と、定本さんが前置きしてくださったように、鼻奥にパフュームが。
ただ、フルーティーでフローラルなパフュームでしたので、まったく問題ないどころか、アクセントとして愉しむことができました。
フルーティーさ、フローラルとパフュームの関係・・・面白いですよね♪
さて、ボウモア3種類を愉しんだ後は・・・。
実はオススメのボトルを選んでくださった際に、「何か好きな銘柄は?」と尋ねられたので、いくつか申し上げていました。
で、今回はコチラの銘柄をチョイスしてくださいましたよ♪
スプリングバンク
1967 35年
DT ピアレス
いや~これは参った・・・。美味いです、ハイ。
非常に穏やかなんですけど、プラムやアプリコットのような風味がしっかりとあり、徐々にパパイヤも感じられ、滑らかでスッキリとした樹液っぽさも。
煮詰めた紅茶のようでもあり、一瞬フワッとイチゴジャム。
スプリングバンク
1965 30年
ハート・ブラザーズ
2つ並べられると、こっちの方が好みかもしれません(贅沢な話してるw)
クランベリーに始まり、完熟イチゴ、干しブドウ。
メロウでリッチな風味が口中に広がり、生キャラメル、マシュマロのようにフンワリ滑らかなバンク。ニヤニヤしますね~♪
最後に持ってきていただいたのは・・・。
アードベッグ
1974 19年
G&M for CARATO
"Van Gogh collection"
非常に美しいラベルが印象的なアードベッグですね。
・・・すいません。浅学なのでゴッホの何という絵か分かりません。
シェリーの鮮やかな風味とヨード。プラムとレーズン感がまるでラムみたい。
固めというか硬質な口当たりでしたが、クリアなブドウジュースや甘草、イチゴと僅かなワクシー感。ピーティーでピンクグレープフルーツ。
うん!これはイイですね・・・素晴らしい♪
さて、こちらは、この辺で終了。
二軒目で、ちょっぴり走りすぎたかなとも思いましたが(汗)、
ボトルは御縁ですから、出会ったときに飲んでおきたいし、
何よりフツーに美味そうですし、ついつい杯数を重ねてしまいました。
でも、とても楽しい時間を過ごすことができましたよ!!
次は、この日の終着駅です。
#京都 2010秋 #飲み歩き日記