翌日のマガジンライブもあるので、程々に愉しもうと思っていたのに、すっかりエンジンがかかってしまった僕…。
“SPEAK EASY”様のご紹介で3軒目へ移動します。
しかもタクシーで。
あんなに近くで…と思っていたんですけどね(笑)
タクシーの運転手に目的地を告げ、移動開始です。
窓の外に映る知らない街の風景を、ホロ酔い気分で眺めるのって楽しいですよね。次はどんなBarなのか期待に胸が膨らみます。
三軒目 SCOTCH BAR SWANK
着いたのは、瀟洒な入口のBar。
入口には絵画が飾られ、「SCOTCH BAR SWANK」と。
名前で”大当たり”を確信する僕。理由はお分かりですよね。
程よく薄暗い店内と、静かな雰囲気。
何よりも目を奪われるのが、ズラッと並んだボトルの数々。
ちょっとした遠出、知らない街でこういったお店に出会うと嬉しいですね。
説明不要の期待感、ゾクゾクします。
何だか楽しい1杯に出会えそうな予感♪
僕が伺った時には、1組のお客と老マスター、そして若いバーテンダーがいらっしゃいました。並んだボトルを眺めながらカウンターの奥へ。
バーテンダー黄瀬さんは、お見かけした限りでは僕と同じくらいか、もう少し年下でしょうか。
立ち居振る舞いが洗練されて、それでいて柔らかな雰囲気、話し方に信頼感を感じる方でした。楽しい時間が過ごせそうだと直観的に感じたのを、今でも良く覚えています。
ここでも来店の経緯を告げると笑顔で迎えていただき、さらに僕の近所のマスター達を良くご存じとのことで、ここでも嬉しい出会いとなりました。
話題のほとんどがモルトの話でしたが、すっかり楽しくなってしまった僕は、リラックスしたせいか酔いが早くなってしまいます。
何かの銘柄の話をするたびに、どんどん出てくるボトルの数々。
あっという間に僕の目の前にボトルが並んでいきます。
色々と楽しい会話をさせていただき、様々なボトルを試させていただいたのですが、その全てを紹介するには、少し酔っ払い過ぎたようです。
特に心に残ったボトルを紹介させていただきますね。
デュワラトレー ロングモーン15年
写真は少し暗いのですが、輝く金色のロングモーン。
バーボン樽でしたっけ?? 非常に優しい味わいでした。
バニラアイスのようなクリーミーで滑らかな口当たり、フルーティでフレッシュ、熟れたリンゴのような甘い香りが印象的。
強い芳香の後に感じるフルーティーな酸味がイイですね。
ホッとする味わいです。
お次は、写真がブレたのが非常に残念なのですが…
何だかイイもの飲み過ぎですねぇ~。
ラガヴーリン 21年
パワフルで見事に円熟された激旨ラガヴーリン!
濃いキャラメルと木炭、プリンのカラメルのようなホロ苦い甘さ、柑橘系のドライフルーツ、様々な香りが複雑に絡み合っています。
濃く重厚な口当たり、甘さのなかに塩辛さを感じつつ、滑らかでしっかりとまとまっている味わい。とにかくリッチ!美味いですね~!!
そしてコチラ。
ポートエレン1982 24年 パル・デ・ジャンジュ
淡く輝く金色。力強い磯の香り。
ライトでスムースですが、口に含むとオイリーさと弾けるようなスパイシーな刺激を感じ、やがてフローラルな甘さが現れます。
レモン、グレープフルーツの酸味と苦み、シロップ。
決してリッチというわけでは無いのですが、刺々しさと滑らかな甘さ、塩辛さを同時に感じるポートエレン。
力強さというより、元気のあるフレッシュさですね。
贅沢な時間は、まだまだ続きます。
マガジンライブ前夜に、こんなことをしていて大丈夫なのでしょうか(笑)
いやいや、この貴重な時間を思う存分愉しまなくては!
というわけで、個人的に感動したボトルの最後はコレです。
クラガンモア1989 18年 キングスバリー・ケルティック
正直に言いますと、クラガンモアって端正で飲みやすく、初心者向きだと思っていました。これは、かなりの骨太ですね。
柑橘系のフルーティな香り、その奥にハッキリと感じるピート香、穀物の豊かな香りが堪りません。
クリーミーで滑らか、ややオイリーな口当たり。
若木のような木香と、パイナップル、シトラスを思わせる味わい。
オイリーさとピート香が、ややエグみを感じさせますが、それも楽しく感じてしまうくらいの全体的なバランスの良さ。
他にも4銘柄ほど飲んだでしょうか。
もうすっかり時間も忘れてしまっています。
チェックを済ませ、帰りのタクシーを拾っていただき、さらに丁寧に見送っていただきました。
黄瀬さん、ありがとうございました。
何だか、最後はバタバタと帰ってしまいましたが、また改めて伺わせていただきます。
さて、時計を見ると1時をとっくに回っています。
約5時間で3軒。まぁ普通かなとは思ったんですが、飲んだ本数も多く、ほとんど食べ物を口にしていないので、すっかり空腹になってしまいました(笑)これは何か食べておかないと明日がキツそうだと思い、軽く食事を済ませて就寝。
マガジンライブ前夜の”行き当たりばったりBar巡り”は、無事に満足のいくもので終了です。
というわけで、次回からマガジンライブのレポート。
試飲会場の様子やマスタークラスの風景を綴っていきたいと思います。
#マガジンライブ2009