前回の「グレンキンチー ダブルマチュアード1989」に引き続き、今回もダブルマチュアードです。
ご紹介するのは、「ラガヴーリン ダブルマチュアード1991」。
フィニッシュに使われた樽はペドロヒメネス・シェリー樽とのこと。
う~ん、やっぱりシェリーは全く分かりません。これは本格的に、一度シェリーをいくつか飲んでみる必要がありそうですが…。モルト好きの皆様どうでしょう??
さて、ラガヴーリンです。
期待半分、不安半分…といったトコロです。
期待の理由は、もちろんラガヴーリンだから。絶対に美味いだろな~と。
不安の理由は、ペドロヒメネス・シェリーというやつが、どうやら極甘口らしいこと。
「渋かろう、エグかろう」という、僕の苦手なアノ味わいがあるのか…。
プチ遠征で飲んだ、このラガヴーリン。
結論から先に言うと、メチャウマでした♪
個性を全く失うことなく、甘さが味わいに深みと奥行きを与え、ラガヴーリンをより深いモルトに仕上げているような印象。それでいてトップに感じる華やかな甘い香り。
深さと奥行きだけなら、断然オフィシャル21年に軍配が上がりますが、このダブルマチュアードは、華やかな香りがアクセントになっているので、なかなか面白い印象を与えていると思います。
【色】
チョコレートのような深い色に、すぐにシェリーを連想させる赤を混ぜたような色。
総じて、ややオレンジっぽい色合いが見れますが、赤茶けた濃い琥珀色が正しいかもしれません。
【香り】
ラガヴーリンとシェリーのニ重奏。
まず鼻にカツーンと感じる甘いシェリー香、アプリコット、ネーブルオレンジのフレッシュな甘い香りから、ザラメのようなシロップ風の甘さを感じてきます。
と、同時にオイリーな木香、焚き火の煙、海藻系、うがい薬(イソジン?)。
このニュアンスはラガヴーリンですね。海藻系は乾燥したワカメのよう。
皆さん、ご存知でしょうか…「ふえるワカメ」(笑)。アレです。
【味わい】
飲み口は、ドライで熱いくらいのスパイス感。すぐに感じる強烈な甘さ。
シロップ、マーマレード、イチゴジャムのニュアンスを感じつつ、徐々にキャラメル、ミルクチョコ。
強烈な甘さは華やかさを伴っていて、徐々に濃い甘さを感じてきます。
そして湧き上がってくる木炭のようなスモーキーさ、消毒液、強い塩っぽさと磯の香り。
ゴリゴリとした感覚を口中に感じ、飲みごたえのある力強さ。
強烈なインパクトですね。
【フィニッシュ】
華やかな甘さが際立っているのですが、口中に深い木香と磯の香りが残っていて、コントラストのはっきりしている長い余韻です。
飲む前の甘い香り、飲み口、フィニッシュは、ややラガヴーリンらしくないのかもしれません。
それほどに甘さが際立っています。特にフィニッシュは全くの別モノといった印象。
ですが、味わいのなかにハッキリとラガヴーリンの個性を感じることができます。
華やかさな甘い香りに包まれていたのは、やはりあの骨太で重厚な味わいでした。
#ラガヴーリン #アイラ