ウスケバのリニューアルで一気に更新のやる気を失った
かつてのウスケバブロガーなので、久しぶりの更新で申し訳ありません。
やはり相変わらずウスケバ、使い難い。気が乗らないので写真も無しです。
さて、サントリーさんが新しいオフィシャルのシングルモルトを発売した記念に、
久しぶりのテイスティングコメントで更新します。m(_ _)m
まずは山崎。
香り
若い苺、桃とチョコレートフォンデュしたバナナの甘いデザートの香りが
ほのかに漂った後、剥き立ての桜の原木の樹皮の酸っぱいタンニンと、
山崎特有の筍のアクや建機の様なエステルが華やかに香り立つ。
グラスに鼻を付ける位にしっかりと、そしてじっくりと香ると、
ドレッシングしたであろうミズナラ原酒の伽羅香と古酒のシェリー樽原酒のコクが
バラのフローラルでノーブルな香りに包まれながら鼻の奥に届く。
特にシェリー樽やパンチョン樽原酒の古酒の香りが心地良い。
味わい
ショートケーキのスポンジと生クリームに挟まれている苺や、
苺キャンディ(サクマ製菓のいちごみるく)の甘味。
そしてシロップ漬け山桃や紫蘇のほんのりと酸味を帯びた甘味をしっかり感じた後、
軽く焦げたクッキーのほろ苦さを感じる。
加水後
仁が効いたエステルと、いちごみるくの甘さがふわっと香る。
味わいは、甘すぎないイチゴジャムを掛けたスコーン。
しつこく無いがしっとりとした甘味が、しっかりと口で広がる。
後味
いちごみるくの甘い余韻が長くも短くも無く、適度に続くが、
鼻から抜けるエステル香の山崎らしさがブレていなくて安堵する。
総評
同価格帯のオフィシャルの山崎10年よりも香りは甘くジューシーで、
エステル香は少し控え気味に香るので、かつてからのモルト好き指向でなく、
間口を広げて新しいユーザーを迎えるかの様な
(サントリーの)優しさや、包容力を感じる。
味わいは甘やかで飲みやすいのに、後から感じる大人びたほろ苦さに
「若者が背伸びした時の大人の飲み物」の演出を感じずにはいられない。
それでいて控えめながら大きく主張する(WHISKY-Sさんにある
1977山崎の様な)古酒のベリー系山崎の旨みには虜にされる。
ホンダがフットの販売でシビックの市場を無くした様に、
サントリーも新山崎が山崎10年の場を無くしてしまう気がしてならない。
その位に優しくて甘くしっかりと、出来過ぎなシングルモルトだと思う。
余談だが、白州バーボンバレルや響12年に見受けられる、
甘いウイスキーの方向性を今回の山崎でも感じているが、
近年のサントリーの目指すウイスキーの方向なのだろうか?
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