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山崎ミズナラ

山崎ミズナラ
サントリーコメント
今回発売する「山崎ミズナラ」は、山崎の育んできた多彩なモルト原酒を楽しんでいただく
限定シングルモルトシリーズの第4弾として、“シェリーカスク” “パンチョン”“バーボンバレル”に続き
新たに発売するものです。

●「山崎ミズナラ」
サントリーウイスキーを語る上で欠かせない、日本ならではの「ミズナラ樽」で育まれた、
希少なモルト原酒だけを厳選しました。
赤みがかった琥珀色で香木や伽羅を感じるオリエンタルな香味が特長です。
ふくらみのある豊かな熟成感と心地よく伸びる余韻をお楽しみいただけます。
アルコール度数48%で冷却ろ過を施していない(ノンチル)、いわば“生のまま”のモルト原酒です。

リーフレットコメント
世界でも類をみない「多彩な原酒のつくりわけ」を楽しんでいただく
シングルモルト山崎の限定シリーズ第4弾は〈山崎ミズナラ〉。
戦後、樽材の調達が困難になった山崎蒸溜所では、
日本産のオークであるミズナラを用いて樽を造り、
ウイスキーの貯蔵に用いました。ミズナラは材質的に漏れやすく、
材の選別、製樽は苦労の連続だったといいます。
当時ブレンダーから必ずしも高い評価を得られなかったミズナラ樽ですが、
白檀や伽羅を想わせるその香味は十数年の時を経て、
今では海外のブレンダーやウイスキー通からも高い評価を受けています。
この希少なミズナラ樽で熟成した山崎モルトのみを厳選してヴァッティングした〈山崎ミズナラ〉。
日本独自の複雑でオリエンタルな香味と、長く伸びる余韻をぜひゆっくりとお愉しみください。

テイスティングノート
色  :赤みがかった琥珀色
香り :伽羅、お香、シナモン、ココナッツ
味わい:なめらか、濃厚な甘さ
余韻 :濃厚な甘さ、心地よく長く続く

サントリーニュースリリース
http://www.suntory.co.jp/news/2010/10826.html

香り
シナモン、ココナッツ、砂糖パウダーがたっぷりかかった、バター風味の揚げパン。
そこにお線香や香木(伽羅)がしっとりと、しっかりと、そして神々しく香っている。
さらに、レモンピールの酸味と苦味のフレッシュなフルーツや
リンゴの芯の軽いフルーツとタンニンやドングリの灰汁(アク)も楽しめる。
また、ワックスがけしたばかりフローリング(床材)も香る。
強いて感じるネガティブな香りは、ゴム風船と排ガス。

シナモンと伽羅の奥に香るミネラルイッパイの硬い水、建機、竹の灰汁や、
ひんやりとした土蔵の香りは、山崎ならでは。

味わい
最初に口の中の細胞がギュッと縮む様な灰汁のほろ苦さとビタミン剤を感じた後、
紅茶とレモンで煮たサツマイモのホッコリとした優しい甘味を感じるが、
すぐに渋皮のタンニンの苦味が出て、さらに苦味が強烈に増幅していく。

ただ、苦味の中でも口の中まで漂う伽羅香が鼻から抜けて行く様が良く分かる。
これ程に個性的な香りは他に無い。

加水後
色は一気に濁る

シナモン、ココナッツや伽羅の香りに、バニラや百合の花の香りが強く加わり、
甘い香りが濃厚に香り出す。そして奥に潜んでいた古木臭が気持ち良い。

味わいは濃厚な甘味が開いて、濃厚な苦味とせめぎ合う。まるで幼児用シロップ。
その甘味と苦味の間に、生姜の辛味が加わる。

後味
苦い味わいとは裏腹に、徐々に甘〜いリンゴに変化していき、
最後に「ほんのわずかだけ」出てくる、
長熟山崎モルト特有のベリー感が何とも幸福感をもたらす。
このウイスキーは余韻をしっかり楽しみたい。

総評
ミズナラ樽のシングルカスク山崎は幾つか飲んできたけれど、
ミズナラ樽原酒だけのシングルモルトは初めて。

シングルカスクよりもブレンドする事で高い完成度を持つモルトを作る
ブレンダー尊敬をしている者としては、ドレッシングとしてのブレンドではない
このミズナラシングルモルト山崎をどうしても飲みたかった。

価格は「手頃」とは言えない高さだが、それでもサントリーとしては
頑張った価格設定なんだったと思う。

しかし結果的に「これは良い!!!」という事は感じなかった。

キノコの例えに「香りマツタケ、味シメジ」という言葉がある様に、
山崎のモルトは 「香りミズナラ、味パンチョン」と表したい。

もしくは「トリュフ食べ放題」の夢を叶えた感じモルトウイスキー。とでも言いたい。
それだけを食すよりも、風味・味わいのトッピングにぜひ欲しいという感じ。

それ程に高貴かつオリエンタルで、唯一無二の香りを放つミズナラ樽原酒。
一生に一度は全身で受け止めて感じたい山崎の神秘なるウイスキー。

#山崎

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