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HAKUSHU 1993 HEAVY PEATED MALT

白州ヘヴィーリー
サントリーSINGLE CASK SERIESの非公式(飲食店・バー向け)リリース商品との事で、
発売当時はテイスティングコメントをアップするのを遠慮していたものです。

お友達からいただいた樽違いの原酒と飲み比べをしました。

サントリーコメント
バーボンの熟成に使用した樽を白州蒸溜所で組み替え、
「ホッグスヘッド」という230リットルの樽で14年間熟成させました。
スモーキーな香りがトップに立ち上がり、
その後麦芽由来の香ばしさややわらかくクリーミーな香りが続きます。
ホワイトオーク由来のバニラを想わせるほのかな甘さと厚みのある味わいが特長です。

色 :黄金色
香り:スモーキー、クリーミー、香ばしい
味 :ほのかに甘い、厚みのある
後味:スモーキー、ほろ苦い、長く伸びる

Cask No.3B40582(235本・59%)
香り
しっかりしたピート香に、レモン、オレンジ。酸味が強く弾ける感じ。
時間が経ち、落ち着くとミルクが出て来て、
フレッシュな柑橘とミルクがスモークの中で上手く共鳴する。

味わい
軽くエステルを感じつつも、石油ストーブの上で焼いたミカン
(甘酸っぱく暖かい柑橘)。砂糖漬けのオレンジピール。

加水後の味わい
嫌味なエステルをチラつかせながらも、麦本来の香ばしい美味みを出してきて、
薄まったオレンジに融合し、暖かみを出す。

後味
焦げた麦の殻とフレッシュなオレンジが長く残る。

総評
エステルとフレッシュオレンジの組み合わせは面白く、
それでいて白州なのは楽しい。初夏に楽しみたい、そんなモルト。

Cask No.3B40574(232本・58%)
香り
しっかりとしたピート香に、山羊の少し臭いミルク。
ミルクキャンディー、ミルクチョコ。
甘いミルク様は乳酸菌の影響が上手く効いているのではないか?と感じられる。
軽くキンカン(柑橘)の酸味とキンモクセイのフローラルも感じられる。

味わい
麦のしっかりした香ばしい旨みと、麦を殻ごと噛んだかの様な、その固い食感。
全体的に暖かい。
優しい甘味と旨みは麦御飯のご飯の如く美味しく、
さらにピーティーなモルトらしい酸味が合わさって、
フルーティーで上質なりんご酢で作った酢飯かの様。
寿司とモルトのマリアージュを楽しめそうな予感。

加水後の味わい
香りには少しエステルと乳酸菌が目立つ。
味わいは苦みが増して香ばしさや旨みが薄まる。
しかしながら白州らしい、清涼飲料水系の透き通った味わいが出てきて、
快いフルーツ(桃、マスカットやグレープフルーツ)も出てきて、
ストレートとは違う良い印象も味わえる。

後味
焦げたトーストに塗ったマーマレードとハチミツの甘味が長く続く。

総評
暖かみと香ばしい美味み、
そして快いスモーキーは冬に炎に手をかざしながら楽しみたい感じのモルト。
しかし加水で一気に春に楽しみたい味わいに変わる。

#白州

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