梅雨明けしましたが、先週は8月になったというのに涼しい日々でした。
涼しければウイスキーも美味しいです。
という訳で、勝手にシェリー樽原酒を積極的に楽しむ週とし、
開封済みのカスクオブ山崎シェリーバット、119.1、オフィシャルのマッカラン18年や
オフィシャルのグレンリベット12年を楽しみつつ、
マルスウイスキーのシングルカスクを開けました。
酒販チェーン「エスポア」専売品。
エスポア加盟店とマルスウイスキーが共同企画し、
国産ウイスキーでは非常に珍しい「シングルモルト・シングルカスク」を実現させた、
貴重なモルトウイスキーコレクションです。全品ロットナンバー入りの限定生産です。
いわゆるマルスの「樽番号シリーズ」の第2弾。
仕込みの詳細が裏ラベルとして貼られているのは、マニア心をくすぐります♪
蒸留年月 :1990年3月29日
ボトリング年月:2001年2月
樽 :Sherry Butt オロロソ
原酒仕込番号 :1990Mロ13〜15
樽入容量 :460L
仕込水及び割水:中央アルプス山麓地下120m天然水
製造責任者 :谷口健二
オフィシャルコメント
フルーティなシェリー香とモルトの深い味わいが
絶妙のバランスで溶け込んでいる極上の逸品。
香り
カラメルとカスタードの濃厚な甘味、干しプルーンの濃厚な甘味と酸味、
酸味を帯びたモルティー、八角の甘くスパイシーな様が、まるで黒酢漬けの焼き麦。
そして奥には松ヤニの様な樹液感がある。
硫黄感も軽くあるけれど、マルスのシェリー樽原酒にしては硫黄感が低く
ピートの、それと分からない程度のスモークが酸味となって現れている。
味わい
黒蜜掛けの若いバナナ、食べ頃の桃やりんご。
柔らかなエステルが上手く効いているフルーティーに包まれて、甘い。
それらの甘味と共にニューポット由来の麦様の荒々しさが
まだ残っているのをしっかり感じ、それはウイスキー好きにとっては
「力強さ」や「コク」という美味みとして感じられる。
加水後の味わい
麦、エステル香とバラのフローラルが開く。
味わいはお酢が入った清涼飲料水。
後味
フルーティーな味わいはそのままにフルーティーなチョコレートとなり、
麦様の面影を残したまま、軽いハーブと共に長い余韻として続く。
総評
今のマルスウイスキー信州工場には無い、
わずか10年の熟成期間のシングルカスクモルトだが、
「同じ10年でもこんなに違うのか!?」という程に
シングルモルト駒ヶ岳10年シェリーカスクとは異なる味わい、飲み易さを感じられる。
美味。
中国料理とマリアージュを楽しめそうなコクとスッキリ感がある。ぜひ試してみたい。
しっかり熟して美味なマルスウイスキーも良いが、程々に熟したマルスウイスキーも、
それはそれで甲乙付け難い美味しさを持っている。
#マルス(本坊酒造)