MENU

一升瓶モルトウイスキー(モンデ)

朝の5時過ぎに、デビューして間も無い僕の畑で暴れる猿の声で起こされ、
茄子、胡瓜とカボチャの一番果を食べられてしまい、
すっかり落ち込んだ朝を迎えました…。

しかし食べ頃のズッキーニに手を付けなかった猿達、
ズッキーニという食べ物を知らないのか?


さてさて、練馬区の有限会社石塚商店のプライベートボトリング商品。
@niftyのデイリーポータルZで紹介されていたので、購入した。

なお、モンデ酒造に確認した所、25年の中で樽の移し変えを行った経緯があるが、
最終的には25年間、樽で熟成したシングルカスクの商品であるとの事。

過去にリリースされたモンデ酒造、プライベートボトルのシングルモルト
石和1983笛吹郷198364カスクストレングス)は
いずれも熟成の途中でステンレスタンクへ移されてしまっているので、
約20年程度の商品であるのに対し、今回のモルトはしっかり25年熟成!

有限会社石塚商店コメント

当店のみの限定販売品!
門外不出・蔵元、幻の25年物
【シングル・カスク・ストレングス】
[1983年・蒸留]
 樽出し、ウイスキー原酒  アルコール度数・64%

「蔵人に愛しみ見守られ、外景の歳月の移り変りを見ることなく、蔵の中で
 ただ、ひたすら熟成の時を刻んで25年..」(モンデ酒造・談)

◎発見、発売迄の経緯
小さな蔵元で、こだわりの職人にて手造りされた、
個性豊かなウイスキーを探し求めていた当店店主は、
蔵人との話の中で、25年もの長い間眠っている門外不出の秘蔵ウイスキーの存在を知り、
当店4代目が蔵元に出向き、試飲吟味の上、再々の交渉を経て、
当店専売として販売することと至りました。

◎特徴。
自然の姿のまま旨味を生かす為に、オリ引き(濾過)のみで瓶詰めしました。
樽出し原酒の特長である、重量感のある力強さを感じる、
「目の覚める様なウイスキー」です。

初めは、ブランデーの様に甘くフローラルな果実の香り。
後から、ピート特有のビターでスモーキーな香りが立ち上がります。
また、一口飲むと、カラメルの様な甘味(旨味)がパッと口の中に広がります。
フルボディなコク、クリーミーで優しい味わい、優雅で柔らかな口当たり。
そして、後味の 余韻がいつまでも甘く長く続く、至極の逸品です。

香り
モンデ酒造のモルトらしいビニールが焼け溶ける臭いに、
バラやキンモクセイのフローラル、石鹸、パフューム、
しっかりとトロミがかった蜜がかかったバニラアイス、
穀物様、酸味の強い柑橘。軽くチョコレート。

本当にモンデ酒造のモルト?!ボウモアと間違えかねない。
直火蒸溜原酒らしい、活き活きした力強さと、
カスクから染み出たウッディな香りが旨みを感じさせてくれる。

味わい
モンデ酒造特有の焦げたゴム臭のピートが効いた、ドライで香ばしいモルトだが、
今まで飲んだモンデ酒造のシングルモルトの中では最もゴムが少なく飲みやすい味わい。
クドイが驚くほどにゴム臭が抑えられていて飲みやすい!
とは言え64度のアルコールのパンチはエステルと共に舌に重くのし掛かる。

エステルの重みをともなったビターなビスケットに、
しっかりとした、みかんの酸味とリンゴの甘味、ハチミツとザラメの甘味、
焦げたトーストの香ばしさ、軽くチョコレートと硫黄が重なる。
そして鼻から抜けるみかんとリンゴの、濃厚で甘酸っぱい香りを、
パワフルながらも心地よく楽しめる。しかも個性も甘味も濃厚。

加水後の味わい
香りに焦げたゴム、焼け過ぎた麦と、みかんやレモンの柑橘が開く。
味わいは暖かい甘味を感じた後、酸味を伴った苦みと同時に麦の穀物様も増し、
焦げた麦の炭が口を支配する。

ただし、加水すればするほど焦げたゴムが繁殖し、がっかりするので加水量に注意が必要。
40度を下回る加水ではダイオキシンが発生します。
余りの強烈な臭さに笑いが止まりません!

後味
キンモクセイのフローラル、そしてハチミツとザラメの甘味が長く続く。
焼け溶けたビニール臭が軽く、甘いと、キンモクセイに化けるのが不思議。

総評
今までに笛吹郷石和等のモンデ酒造のモルトでノックアウトさせられてきた、
「ほとんどの皆様(笑)」に
「えっ、これモンデ酒造のモルト?!、前のヤツよりずっと美味しいじゃん!」
と言わせたい程に飲んでいただきたい、モンデ酒造のシングルカスクモルト。
25年という長期熟成らしさは感じ難いが、素直に個性とその良さを認めたい。

何よりも25年熟成カスクストレングスの
ジャパニーズシングルカスクモルトウイスキーでありながら、
1,800mlで1万円を切る価格設定には、マイナーが故のお得感がいっぱい。

濃厚な味わいだからといって、加水したり、ソーダで割ったりすると、
ゴムが溢れてでてきて「エライ事!」になるので気を付けたい。
その点、64度のカスクストレングスでボトリングした石塚商店さんの選択は正しかった。

一升瓶のウイスキーは初体験だが、グラスに注ぐと、
あっという間にフルショット(40ml)は注がれてしまう!にも関わらず、
瓶の中にはまだまだ大量のウイスキーが!!!(笑)
一升瓶、恐るべし!

#モンデ酒造

この記事を書いた人