富士御殿場蒸溜所と中部地区の酒屋さんが共同開発をし、
富士御殿場蒸溜所としては初めて実現したブレンデッドウイスキー「薫風」。
そのモルト原酒をさらに熟成させたスモーキーな香味が特徴のシングルモルトウィスキー。
ネット通販もやっていたけれど、すでに終売していて、
一部の実店舗の在庫として販売中。
香り
まずピート由来の酸味から来て、ホットワイン。
ホットチョコレート。ポッキー。モルティー。ウッディー。キュウリ。桜餅。
御殿場らしいシロップ漬け桃やミカンの缶詰めの内側の香り。
思いがけぬ香りだけで複雑。
味わい
ピーティーなモルトらしい酸味、そしてチョコレートが口の中を支配。
やがてドライに変わるが、その過程で桃やリンゴの皮。
最後には焦がし気味のカラメル。なのになぜか甘酸っぱいヤクルト。
焼きミカンの練乳掛け。
長熟なモルトと若いモルトがどちらも主張しあっている様。
加水後の味わい
ドライになってほとんどの味わいが薄れる。
後味
ブドウやみかん様の酸味が程良く続く。
総評
富士御殿場原酒1981年蒸溜を彷彿とさせる長熟モルトの複雑な香りや味わいを楽しめ、
一方で若く、スモーキーで青臭いモルトの若々しさも感じられ、
シングルモルトとして十分にまとまっている。
それでいて価格がリーズナブルで、もう1本買いたいという欲求にかられる。
正に「買い」のシングルモルト。
安いモルトで恥じらいを感じるが、正直、好きな味わい。
#富士御殿場