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センチュリー21年


2000年11月1日に発売された
「サントリーピュアモルトウイスキー センチュリー21年」は
サントリーが2000年に販売した「センチュリーシリーズ」の1つで、その他の商品には
ミズナラ樽のシングルカスク「ザ・センチュリー40年」をはじめ、
ブレンデッドウイスキーのセンチュリー17年、センチュリー15年や
ブランデーのセンチュリーX・Oがあった。

僕がウイスキーにはまりはじめた頃には、まだサントリーのオンラインショップで、
ブレンダーズセットの単品等と同じく普通に販売されていた記憶がある。

リーフレットコメント
このウイスキーは皆様とともに来るべき新世紀、
21番目のセンチュリー(100年)を迎えるにあたり、
サントリーの秘蔵の原酒樽を開いた数量限定のピュアモルトウイスキーでございます。

その名も<センチュリー21年>ー原酒には、サントリー百数十万樽のモルト樽のなかから
酒齢21年を越えるモルト21種を吟味・厳選して組み合わせました。〜以下商略〜

中味の特徴
◇すべて酒齢21年以上の貴重な長期熟成モルト原酒。
 しかも最長40年ものを含め、個性多彩な21種のモルト原酒をヴァッティングしました。

◇最初に香り立つトップノートは甘く華やか。
 そして、歳月からもぎとった豊かな果実と称えたい、
 きわめてフルーティーな香りが続きます。

◇口にふくめば、まろやかで馥郁とした味わいが豊かに広がり、
 アフターテイストにまで長期熟成ならではの甘味と苦みの調和した
 ウッディネス(熟成木香)が心地よく響きます。

参考:サントリーニュースリリース(2000. 10. 11)

香り
キャップを開けた瞬間に空気中に放たれるバナナとウッディな香り。
バナナ系のシェリー樽原酒の甘さと、
長期熟成を遂げた良質な山崎パンチョン樽原酒のエステルとウッディを感じ、
さらに長熟の白州(西!)の透き通る清涼飲料水系の甘味を
合わせ持って感じられる貴重な香り。

パッションフルーツ、グレープフルーツ、甘く熟したリンゴや熟したパイナップル
といったトロピカルフルーツが盛り沢山。
次第に長熟のミズナラ特有の伽羅香がハッキリと主張してくる。素直に良い。
熟成感に溢れた数々のフルーツと、甘味の奥にはわずかな酸味も見える。
甘味と香りの騒々しいオーケストラの様。

味わい
香り程に甘々しくはなく、古木の香りと共に落ち着いた紳士が現れる。
まろやかでリッチな舌触りに、新樽とは違う古木的でウッディな味わいがしっかり乗り、
カラメルになりつつある砂糖の如く、またはリンゴの皮を食べた時の如く、
苦みのある大人の甘味を感じ取れる。どことなくココナッツミルクも感じられる。

加水後の味わい
軽くスモーキーをまとった白州が引き立つ、キラッとして透き通る甘味がパッと出てくる♪
その代わりに、ミズナラやシェリー等の濃厚な香りが少し遠のく。
味わいもまさに長熟の白州がストレートに出て来る。
ただし、軽いサルファーと辛みが出て、
その上に加水前の苦みもまだ残っているのは少し残念。

後味
パッションフルーツの濃縮ジュース原液と伽羅香やお線香を鼻の奥に香らせながら、
舌では古木の渋味を長く楽しませてくれる。特に鼻のお線香は長く続く。

総評
長熟の白州や山崎(ミズナラ)を飲んだ事があるなら、
香りでその時の事を思い浮かべるはず。
山崎らしいエステルの効いた香りに素直に山崎を思い浮かべるが、
しっかり香れば白州が出てくる。加水すれば尚、明確に白州が分かる。

サントリーの2つの蒸溜所の長熟モルトをブレンドしたというのを
ハッキリと感じ、楽しませてくれる。
クドイ様だが、それらが「長熟」であるが故に香りの放ち方が並ではないのが嬉しい。

#japanese whisky

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