酒販チェーン「エスポア」専売品。
エスポア加盟店とマルスウイスキーが共同企画し、
国産ウイスキーでは非常に珍しい「シングルモルト・シングルカスク」を実現させた、
貴重なモルトウイスキーコレクションです。全品ロットナンバー入りの限定生産です。
いわゆるマルスの「樽番号シリーズ」の中では最新のボトルだが、
最新と言いつつもすでに発売から3年以上が経過している。
蒸留年月 :1992年4月10日
ボトリング年月:2004年11月
樽 :Spanish Oak Sherry Butt
原酒仕込番号 :1992口-1~8
樽入容量 :500L
仕込水及び割水:中央アルプス山麓地下120m天然水
製造責任者 :藤野公宏
オフィシャルコメント
シェリー樽から溶け出した独自の甘やかな香りが特徴。女性に人気のタイプです。
香り
良質なシェリー樽を使用したのがハッキリと分かる濃厚な甘酸っぱさ、
焦しカラメルとフランボワーズソース掛けのカスタードたっぷり
無花果マロンタルトをベースに、紹興酒。
焼き芋の皮の焦げた所の甘く香ばしい部分の香り。
硫黄臭がしっかりしているためか、ウスターソース、オイスターソース、
デーツ酢、マヨネーズといった旨みとコクのある酸味も感じられる。
味わい
酸味よりも硫黄が優っていて暖かく、マッチや花火の後の火薬臭さを思い浮かべる。
そして無糖ビターチョコレート。正直、嫌な印象。
しかし時間とともに口の中で味わいは変化し、
「MALT GALLERY 1988」同様の甘皮付きオレンジ、ドラゴンフルーツ、
ライチ、ビワ、パイナップルやバナナと言ったトロピカルフルーツが、
松の実のオイリーなコクと一緒に出てくる。
加水後の味わい
サルファーは残る物の少なく、「焦げ」が「香ばしさ」に替わり、
甘味とフルーツをより身近に感じられる様になる。
フルーツの濃厚さは低い物の、分かりやすくなる。
後味
トロピカルフルーツを長く楽しむ事ができる。
トップノートのアタックとは全然違う好印象な余韻。
総評
香りも味わいも、最初に感じた硫黄臭に「ハズレ」を想像してしまったが、
次第に前面に変化し、主張してくる、
いかにもマルスのシェリー樽原酒らしいトロピカルフルーツは、素直に良い♪
口の中での変化をぜひ楽しんで欲しい。
1杯にじっくり時間をかけて楽しみたいタイプのモルト。
特にグラスに少量残して置けば、濃厚なフルーツの凝縮を香りごと感じられるのも面白い。
って事は「開く」までお預けか?
いや、この美味しさには、待って我慢するなどできない…。
#マルス(本坊酒造)