1月末にコメントした、THE CASK of YAMAZAKI 1990 SHERRY BUTTに引き続き、
THE CASK of YAMAZAKI 1993 HEAVILY PEATED MALTも飲み比べ。
サントリーオフィシャルコメント
スモーキーな香りと対照的に、口に含んだ時に甘さが広がります。
非常に個性的な原酒です。
しっかりしたスモーキー、スッキリとした洋ナシのような
果実を想わせる香りにややおとなしめのバニラの甘さ。
樽由来のウッディな味わいにスモーキーフレーバーがしっかりと長く伸びます。
Cask No.3Q70042(574本・62%)
香り
正露丸、ピート、墨汁、コンクリート、犬の糞。
フローラルで、高級な石鹸の香りも感じ取れる。
味わい
香りでは全く感じられなかった甘味があって、その差に驚く。
甘味はカラメルや練り飴系のシンプルな砂糖の甘味。
と思ったが、麦から出てきたのが分かる香ばしさも感じられる。
そこにスモーキーが軽く乗っている感じ。甘味が引くと苦味が出てくる。
加水後の味わい
ほんの少しのゴムが出て、苦味が引き立ち、ビターな炭。
後味
焦げたパンケーキの様な炭と甘味を長く楽しめる。
総評
石鹸香、ピート、甘味が、気のせいか、ボウモアを彷彿とさせる味わいだった。
Cask No.3Q70044(554本・62%)
香り
正露丸、ピート、炭、セロリ、梨、イチゴ、青汁。
ピート由来の鼻に刺す酸味と、フレッシュな野菜を思わせる香り。
わずかな甘味が若いイチゴを連想させる。
味わい
炭化したイチゴや梨。軽い甘味とシッカリしたスモーキーを堪能できる。
軽いバニラの甘味もあって、サントリーのオフィシャルコメントの通りの味わい。
加水後の味わい
ほんの少しのゴムが出て、スモーキーが引き立ち、梨が青臭い梨に若返った。
後味
ピリッとした酸味とスモーキーがシッカリ残る。
総評
フルーティーな甘味があって、
しかもシッカリとしたスモーキーがあり、その調和を楽しめる。
ピーティーなモルトは、あまり得意では無いので、
僕にはその違いは分からないだろうと思っていましたが、
意外にも結構、味わいの違うものでした。
樽の影響というのは、やっぱりあるのですね〜。
世界中の蒸溜所が、安定したオフィシャルボトルを提供しているのは
やはりブレンダーの舌と腕なんだと、改めて実感しました。
余談ですが、山崎の1993年はピーティーな商品がやたら多い!
SMWSの幾つかのボトルだけでなく、オーナーズカスクも
1993年はピーティーな商品が多い。
オーナーズカスク、1993年、売約済みリスト(サントリーオフィシャルページ)
改めて振り返ると、THE CASK of YAMAZAKIも1993年はピーティーな商品が多い。
THE CASK of YAMAZAKIオフィシャルページ
どういう経緯で、山崎ではこの年にピーティーなモルトが沢山仕込まれたのか、
どなたかご存知でしたら、ぜひ教えてください。m(_ _)m
#山崎