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富士御殿場1996 No.517


富士御殿場蒸溜所内のショップ限定で販売されているシングルカスクシリーズで、
ファイナルリリースのカスクナンバー「M000517」のボトル。
ボトリング数は189本。

1996年5月11日に蒸溜して、2006年12月8日にボトリングした6樽の中から
2樽分(No.513514)は楽天の富士御殿場蒸溜所のオンラインショップで
通信販売されていたが、完売せずに現在は撤退。

そして残りの4樽分(No.512515516、517)は
富士御殿場蒸溜所内のショップ限定で順次販売されていて、
最初に発売されたNo.515と次に発売されたNo.512は完売した。

そして現在は、楽天内の富士御殿場蒸溜所内のショップで売れ残った、
No.513514に加え、516と、このNo.517の4本を同時に売り出し中。

6樽は全て同じ日に蒸溜し、同じ日にボトリングされているため、
樽の個性、その物の違いを十分に飲み比べる事ができる、
貴重な体験をさせてくれるシリーズだと感じている。

特に今なら富士御殿場蒸溜所にさえ行ければ、
4樽のシングルカスクモルトを同時に購入できる最高の機会だと思う。

飲み比べると、ちゃ〜んとそれぞれの違いが分かって、
「同じニューポットでも、樽の違いだけでこんなにバラツキがあるんだから、
 ブレンダーの力って凄いな〜。」という感動をマジマジと体感できる。

香り
しっかりと効いたピートとミント。
リンゴのフルーティーな香りと、軽いエステルから来るブルーベリー。
バーボン様。少し遠くから香るとコーヒー豆。

味わい
口当りは滑らかで、角砂糖の甘味を感じるが、それは小さく、舌にザラ付きを感じる。
リンゴの皮の爽やかさがある。
やがてブラックコーヒーの苦味とタンニンに変わる。
そして鼻にわずかなウッディを感じる。

加水後の味わい
少し多めの加水で、リンゴや桃のフルーティーな甘味
(僕の思う御殿場らしい甘味)が出て、ビターだった印象が変わる。

後味
味わいの余韻はクリーンで短いが、
なぜか焦がした醤油煎餅の香ばしい味が残っている。

総評
富士御殿場蒸溜所の目指すおいしさは「クリーン&エステリー」。
クリーンとは、澄んだまろやかやな味わい、
そしてエステリーとは、華やかな香りと深い味わいがあること。

という蒸溜所の目標と比べると、ストレートではまさにコレか!と感じるモルト。
オフィシャルらしい単純さを味わえるカスクといった感じ。
所が加水によりフルーティーでスモーキーな、
僕にとっての印象強い、良い御殿場が現れる。

ストレートで香りを楽しんだ後、加水して味わうのが良いのかもしれない。

#富士御殿場

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