昨日はジャパニーズブレンデッドモルト「ギンコー」について、
全く適当に「山崎と御殿場が入っている」等と堂々と発言してしまいましたが、
事実を知らないので、間違っていたらごめんなさい。
でもね、テイスティングした後、そしてウイスキーを楽しむ前に、
「ギンコー」の後味の中、お風呂に入りながら考えていたんです。
イチローさんはどうやってサントリーを口説いたのか?って。
(山崎が入っていると仮定して、ですよ。入っているかどうかは分からないですけど。)
羽生のモルトが入っているのは当然の事として、
軽井沢のモルトが入っているというのは色々なブログで目にしている。
イチローズチョイス「ピーテッドゴールデンプロミス」をボトリングした様に、
そしてイチローさん自ら蒸溜作業を軽井沢で行ったという噂も耳にする様に、
軽井沢蒸溜所はイチローさんととても良好な関係の様で、
今回のブレンドに入っていても何も疑問に思わない。
むしろ入っていなければ疑問を感じてしまう程、自然な事だと思う。
そして御殿場については、みなさんご承知の通り、
今年7月からキリンビールがメルシャンの過半数の株を有する事で、
業務提携しているので、軽井沢とは同会社と言って良い。
だから、羽生、軽井沢、御殿場の3つまでは、入っているという想像に容易い。
では残りの1つの蒸溜所はどこなのか?ってすっごく疑問に思ってしまう。
サントリーを口説いたのなら、山崎と白州の2つを入れられるはずだし、
ニッカを口説いたのなら、余市と宮城峡の2つを入れられるでしょ?
1つだけと言えば、マルス(駒ヶ岳)の原酒はまだあるのだから、
マルスのモルトが入っているなら納得しやすい。
でも、テイスティングでは全くマルスを感じられなかった。
むしろ山崎の香りを強く感じてしまった。
なぜ???
イチローさんが「ジャパニーズブレンデッドモルト」というには「山崎が必要なんだ!」
とサントリーに熱く駆け寄って口説き落としてくれたのだろうか?
もしもそうだったら嬉しいね〜。
日の丸を見て反射的に山崎を飲みたくなるのは、僕だけじゃないって事かも。
それにサントリーが応じてくれたのなら、何て理解力のある企業だろう!
改めてファンになるよ。これからも飲み続けるよ。
一方で日本のウイスキーの父の会社は耳を傾けてくれなかったのか?
究極のジャパニーズを目指した父さんなら、自ら苦労した父さんなら、
きっとイチローさんの熱意に同意してくれたはずだ…。
それはそれで疑問だ。
このジャパニーズブレンデッドモルト「ギンコー」は
日本のウイスキーの歴史や背景を思い浮かべながら、飲む事もできると思う。
入っていない(と思う)余市や宮城峡を「入れて欲しかった」と慕情を募らせて、
そしてマルスにも復活を願いながら飲むとどうだろう?
もう1杯、ジャパニーズを飲みたくなりませんか?
あえて入っていないモルトを飲み比べてみたくもなり、
はたまたグラスの「ギンコー」に数滴垂らして、
究極のジャパニーズモルトを完成させてみたくなる。
世界5大ウイスキーの生産国の1つである日本で、
「ジャパニーズ」を誇れるブレンデッドモルト。
これを機に、色々なジャパニーズシングルモルトもぜひ飲んで欲しい。
余談だが、ボトルのラベルには
「イチョウは日本、韓国や中国の神社仏閣の側に植えられている。」
と書いてある。
うろ覚えの事だけど、イチョウの木は水分を多く含み燃え難いため、
火事除けの意味があって、神社仏閣の側に植えられているはず。
それが長い歴史の中で神社仏閣の風景の一つとして、
日本人の潜在的なイメージとなっているのかもしれない。
今日もまた、日本のウイスキーを作ってきてくれた先人達に感謝しながら、
ジャパニーズモルトをありがたく、そして美味しくいただいています。
#japanese